今年は「山の日」を含め、お盆の夏休みをたっぷり取った人も多いのではないだろうか。おそらく今週は多くの社会人が、休み明けでイマイチやる気の出ない就労の日々を送っていることだろう。
僕は休み中、2日ほど遠出したが、普段運動もせず体力もなかったこともあり、早々に体調を崩し、ろくなレジャーもしないまま、さっさと自宅に引き戻した。慣れないことは、しないに限る。
さて、お盆はご先祖様が帰ってくるとされる季節。いつからか日本では、怪談めいた話がささやかれるようになった。時節柄、普段よりも多くの心霊体験が耳に入ってくる。みなさんにも心当たりがないだろうか?(文:松本ミゾレ)
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怖すぎる!「丑三つ時に仏壇の鈴が鳴る」
先日、ガールズちゃんねるに「お盆に心霊体験をした人」というトピックが登場した。投稿者自身、不思議な体験をしたとして、こう書き残している。
「お盆前日、ドライヤーが勝手についたり、丑三つ時に仏壇の鈴(りん)が鳴りました」
こういうことがこの時期に起きると、「あれ?」と身構えてしまうのも仕方がないだろう。このトピックでは他にも様々な怪奇体験が寄せられているので紹介したい。
「お盆に川で泳いでたら足引っ張られて兄に助けてもらったけど、足に手跡がつきました。今も消えてないです」
「墓参り行ったら、明らかに服装が昔の時代のままの小さい女の子がいて、『お水ちょうだい』って言われた」
「幼稚園の時『お盆』の存在を知らなかったけど、お盆になると毎年誰もいない仏壇の部屋からおじいちゃんおばあちゃんの笑い声が聞こえてきた」
どれもこれも、コテコテの心霊体験ばかりだ。こういう奇妙な現象が起きてこそ「お盆」って感じがする。
先祖に思いを馳せる素敵な風習
僕は霊感がない人間だけど、8月半ばになるとしばしばおかしな事態に見舞われる。たしか20代前半の頃、終戦の日の深夜に金縛りになったことがあって、慌てて起き上がり、手元にあったインスタントカメラ(たしかチェキの一番最初のヤツ)で明るくした部屋を撮影しようとした。
しかし、何故かシャッターが切れない。数分後、苦心して撮影には成功したものの、撮れたのは真っ白な画像。完全にフィルムをムダにさせられてしまい、非常に憤慨した記憶がある。霊感のない僕のような人間でも、こういう体験をするのがお盆という特別な時期なのだ。
……ここまで書いていて、ふと思い出した。そういえば今年の15日にも、それっぽい現象を目にしたんだった。
といってもあんまりパンチの効いた話ではない。いきなりテレビの電源が落ちたり、チャンネルが勝手に切り替わったりしただけのことだ。普段こういうことがあったら「なんだよ、テレビ調子悪いな。買い換えるか」となってしまうのに、この時期にこういうことがあると「さてはご先祖様だな?」と、思ってしまう。
普段ならなんともないちょっとしたことを気に留めては、自分の先祖に思いを馳せるのがお盆なのだろう。素敵な風習である。