激しい雷雨の影響で土曜日の予選セッションはQ1を終えた時点で中止、Q2、Q3は日曜日の午前中に振替となった波乱の予選。その日曜日のQ2に進めなかったドライバーの中のひとりである山本尚貴(TEAM MUGEN)。Q1で16番手敗退というのは本人にとっても雷雨と同様、波乱の結果だっただろう。
迎えた日曜の決勝も13位フィニッシュという結果に。「今回は予選の結果がすべてだと思います」と山本は決勝レースを振り返る。
「金曜、土曜の走り出しは決して悪くはなかった。ただ、コンディションに合っていないところもあったとは思うけど、天候に対する予測はしっかりと立てられていたんですが……」
「僕の後ろにいた石浦宏明選手もあの場所(4位)まで行っているのを見ると、ポジションが後ろだったから前に行けないというわけでもないですし、単純に自分のスピードが足りなかったのだと思います」
「ソフトタイヤでのスタートという選択も、あのポジションからは当然の選択だった、というわけでもないでしょうし、僕の後ろで、ミディアムでいったクルマも最終的には僕の前に行ってますし、(タイヤ選択について)正解なんて何もなかったと思うけど、言えるのはどのタイヤを履いても速い選手のクルマは速かったというだと思います」
文字として並べると、多く話してくれたかのようにも感じられるが、実際に話をする山本の姿は、ひとつひとつの言葉が出るのが重く、言葉よりも無言の時間に感じる悔しさの方が強かった。