2017 オートバックス全日本カート選手権
OKシリーズ 第5戦/第6戦
開催場所:フェスティカサーキット瑞浪
開催日:2017年8月19~20日
コース:フェスティカサーキット瑞浪
天候:晴れ|路面状況:ドライ|参加台数:27台
2017年オートバックス全日本カート選手権OKシリーズ第5戦・第6戦が、8月19~20日の2日間、岐阜県・フェスティカサーキット瑞浪で開催された。
これまで6月開催が多かったフェスティカサーキット瑞浪が、今季は真夏の8月開催。開催時期の変更によるコンディションの変化が、レースにどんな影響を与えるかが注目された。
また、前回の本庄大会から2か月のインターバルがあり、その間に各タイヤメーカーは複数回のタイヤテストを実施。タイヤの開発が進んでいることにより、OKクラスの戦いがさらに白熱することが予想された。
レースウイークはおおむね日中が好天に恵まれたものの、連日走行終了後に集中豪雨があり、さらには金曜夜にコース直近の中央高速で災害があったことから、コースへのアクセス路の安全確認にため。
土曜日午前中のスケジュールがすべてキャンセルとされ、当初土曜日に行われる予定だったタイムトラアイルも日曜日朝に変更。OKクラスとしては異例の1day開催となった。
強い佐藤蓮、復活の今季4勝目!
日曜日朝に行われたQP。今季はグループ分けされる各クラスともA組のタイムがいい傾向があり、選手受付時の組み分け抽選では悲喜こもごもの表情が見られるが、そこでA組を引き当てた幸運のドライバーが今回も躍進。
総合トップはA組の佐藤蓮(DragoCorse/TM/DL)が獲得。2番手にルーキーの小川颯太(SWF/IAME/BS)、3番手に澤田真治(EXPRIT/IAME/DL)が続く。
第5戦の予選では小川が好スタートでホールショットを獲得。2番手に佐藤が続き、佐藤は4周目にトップを奪う。その後じりじりと2番手を引き離した佐藤は、このヒートをトップでチェッカー。決勝のPPを獲得する。
迎えた決勝ヒート。ここでは佐々木大樹(「TONYKART/VORTEX/BS」が好ダッシュを見せトップを奪取。しかし、すぐに小川がトップ奪う。
ところが今度は佐藤が小川をかわしトップに浮上。すると、一気にペースを上げ、小川を突き放していく。佐藤は、わずか5周ほどで2秒近いリードを築き、その後も後続に影も踏ませぬ独走。そのまま後続を振り切り4勝目を飾った。2位に追い上げた朝日ターボ(EXPRIT/TM/DL)、3位に名取鉄平(BirelART/IAME/BS)が続いた。
佐藤蓮/優勝ドライバーのコメント
スタートで抜かれてしまいましたが、自分のほうがいいペースとの自信があったので焦りはありませんでした。前日まではセッティングが決まらず苦労していましたが、今朝帳尻を合わせた感じです。
タイヤは前のものより一発のタイムでは劣りますが、ライフにはずいぶん助けられました。午後は厳しいレースが予想されますが、全力で頑張ります。
二転三転の結果は野中誠太の初優勝で決着!
第6戦の予選ヒートはまたも小川の好スタートで始まる。小川に続き佐々木も2番手に浮上すると、4周目には小川をかわしトップに浮上。その後は佐々木がトップをキープしたまま周回を重ねていく。
佐々木の後方には佐藤が続き、再三にわたってチャンスをうかがうが、佐々木もベテランのうまさを見せ佐藤を抑え込むと、さらにこの戦いに三村壮太郎(CROCPROMOTION/TM/YH)も加わる。結局佐々木がトップでチェッカー。佐藤2位、三村3位となった。
決勝は当初午後4時ころに行われる予定だったが、直前のFS125のレース進行が手間取り、OKクラスのスケジュールものびのびとされ、実際にレースが始まったのは5時半。その間に路面温度は冷え、それを歓迎する選手、歓迎しない選手に分かれた。
スタートすると、トップにつけた佐々木がレースを引っ張り、それに三村が続く展開。第5戦で圧倒的なスピードを見せた佐藤は、その二人をかわすことができない。
一時は三村がトップを走る場面も見られたが、やはり低い路面温度では苦戦を免れず徐々に後退。かわって名取がトップに出ると、後続を抑え込むように周回を重ねていく。
終盤、その名取のブロックをかいくぐった佐藤がトップに立つと、一気に引き離し独走。そのままチェッカーを受けたが、佐藤はフロントカウルペナルティにより10秒加算。
これで名取がトップとして暫定表彰も行われたが、その後の裁定によりレース中の名取のブロッキングにペナルティが科せられ降格。3位チェッカーの野中が繰り上がりで全日本初優勝を飾った。
ただし、この結果に対して抗議が出されているため、この日は暫定結果の発表にとどまり、正式結果は後日JAFより発表されることとなった。
野中誠太/優勝ドライバーのコメント
予選から調子も良かったので、順位を上げていくことができました。バトルが続くレースでしたが、最後は表彰台を守れてよかったです。これで勢いをつけて、これからの後半戦に臨みたいと思います。