はてな匿名ダイアリーに8月21日、「結婚がここまで男にメリットがないと思わなかった」という記事が投稿され、話題になっている。投稿者は既婚者とみられるが、結婚で失ったものとして、以下の4つを挙げている。
「一人暮らしの家(でいつでも好きなネタでオナニーできる権利)」
「毎日の半分ぐらいの時間」
「業績」
「莫大な結婚式費用(ウン百万)」
一方、得たものは「彼女が妻になって逃げていかない権利」だけであり、そのため結婚は「男にとって全くメリットがない。まるで罰ゲーム」だと嘆いている。
「結婚式前のマリッジブルー」なのか
はてなブックマークのコメント欄には、この投稿に呆れるコメントが寄せられている。「たったそれだけのことがなぜ結婚する前にわからないのか」というわけだ。既婚者からは、ここに書かれていないメリットがあるという反論も見られる。
「奥さんと一緒にいる時間は得たものではなく失ったものにカウントされてしまうのか」
「とか言っときながら家事は奥さんに任せていそうなイメージ。当たり前のことと思ってメリットと考えてないのかな?」
家事は妻がやって当たり前と考えて、そこを感謝していないのであれば「彼女が妻になって逃げていかない権利」も危ういかもしれない。「なぜ妻に逃げられない前提なんだ?」とツッコミを入れる人もいた。
仕事に集中できる環境が整うことで、結婚後に「業績」が上がる場合もある。2013年版の「厚生労働白書」では、結婚の利点として「子どもや家族をもてる」「精神的安らぎの場が得られる」を挙げる男性がそれぞれ3割以上にのぼっているが、同様の指摘をする人も少なくない。
投稿者が結婚した動機は分からないが、いまは安らぎよりもひとり暮らしの自由さが恋しくなっているのだろう。「結婚式前のマリッジブルー」と一蹴する声もあった。
「男もなるって聞いたことある。相手への不満やひとりになりたがるのはまさにそうらしいし。とりあえず、結婚おめでとうだよ」
既婚者ライター「自分以外に守るものができるのはよいこと」
ライターとして働く30代の男性に話を聞くと、投稿者に共感できる部分もあると語る。
「例えば独身のときなら、当日に誘われても飲み会に行けましたが、結婚しているとそうはいきません。自分だけの都合で物事を進められなくなるんです」
独身のときと同じようには自由に働けないため、「業績」に悪影響が出る可能性はあるという。
「独身時代、ライターになる前に不動産会社で働いていたのですが、午後10~11時頃まで働いて、家に帰ってからも午前2時頃まで翌日の仕事の準備をしているということもよくありました。結婚してからはこうした働き方を見直さないといけなくなるため、他の人に後れをとるのではないかと不安になることはあります」
しかし結婚にはそうした「デメリット」を上回る利点があるという。
「結婚したことで、これまでの働き方や生き方を疑う機会を得られたと思っています。何より、安らぎを得ることができますし、自分以外に守るものができたのはよいことだと思います」