元F1ドライバーのステファン・ヨハンソンが、フェルナンド・アロンソは来年もF1で走るのであれば、移籍せずにマクラーレン・ホンダに残るべきだと発言した。一方で、アロンソから選択肢のひとつに挙げられたインディカーの立場に立てば、アロンソを是が非でも獲得すべきだとの考えも示した。
スウェーデン出身で1980年から1991年にかけてF1で活動したヨハンソンは、1987年にはマクラーレンに所属した経験も持つ。彼は、2017年末でマクラーレン・ホンダとの契約が切れるアロンソの来季去就について、移籍のチャンスがあるのはルノーのみであるため、残留が最もいい選択肢であると語った。
「現状では、上位チームではドライバーの動きはあまりなさそうだ」とヨハンソンは、自身のウェブサイトでのインタビューにおいて語った。
「アロンソがマクラーレンを去るとして、どこに行けばいい? メルセデスにもフェラーリにも彼が座る空きシートはないだろう。レッドブルのシートも埋まっている」
「あと1年、マクラーレンとともに我慢した方がいいと私は思う。彼らは最終的にはうまくやれるようになるだろう。だから移籍するより残った方がいい。残された選択肢のなかで理にかなっているのはルノーだけだからだ」
「マクラーレンがもしホンダから他のエンジンにスイッチすればどうなるか。ハンガリーGPを見て、彼ら(マクラーレン)はすぐにでも上位で戦える状態になるだろうことが分かった」
「レッドブルのふたりも今年のマシンの信頼性の低さと結果に苛立ちを募らせているようだ。しかし彼らは契約下にあり、行き場もない」
「ドライバーたちが移籍したいと思うチームはふたつだけだが、どちらのチームもシートが空く可能性は極めて低いと思う」
一方で、ヨハンソンは、アロンソのインディ500初挑戦には世界中の人々が関心を持ったとして、インディカーがシリーズの発展を目指したいなら、アロンソをぜひとも獲得すべきだとも語った。
「私がインディカーの世界の人間なら、2018年にアロンソを走らせるためにあらゆる手を尽くすだろう」とヨハンソン。
「アロンソのインディ初テストをライブストリーミングで見た視聴者の数は250万人以上だった。つまり人々が見たいと思うようなヒーロー的存在のドライバーを引き入れることが(シリーズにとって)非常に重要だということだ。フェルナンド・アロンソの今年のインディ参戦は、過去20年にインディカーが行ってきたマーケティングのなかで、おそらく一番大きな価値を生み出した」
「アロンソがインディカーに来れば、今のF1には本物のレースがなく本物のレーストラックもないと不満を持つF1ドライバーたちが、次々に彼に続くだろう」