8月20日、富士スピードウェイでチャレンジカップジャパンの第3戦が行われたが、そのなかでエキジビションというかたちではあるものの、MINI CHALLENGE JAPANの第2戦が行われ、ミニ・チャレンジで使用されるミニF56 JCWチャレンジカーの実力が披露された。
このMINI CHALLENGE JAPANは、2002年にイギリスで始まったBMWミニのワンメイクレース。本国では40台以上が参戦する人気シリーズだが、ミニ専門のカスタマイズパーツブランドであるジオミックがプロモーターとなり、日本へ輸入。シリーズ開催に向け6月25日、初めてレースが富士スピードウェイで開催された。
スペックの詳細は別記事に譲るが、今回は富士チャンピオンレースシリーズのなかで行われた『チャレンジカップジャパン』の第3戦内で開催。予選、決勝ともに“走行講義”というかたちでのエキジビションだったが、ミニF56 JCWチャレンジカーの実力が披露された。
今回エントリーしたのは、前戦も参加した香港人ドライバーのレオ・ライと、ブランパンGTシリーズ・アジアのTTR Team SARDのポルシェとのダブルエントリーとなった香港のトニー・フォン、そしてスーパー耐久にも参戦する村田信博、佐藤考洋Tipo誌編集長という4人だ。
午前のセッション1では、村田がまずは1分58秒812をマークし、その実力を披露。佐藤、フォン、ライと続いた。午後のレースでは村田が序盤リードを築くものの、佐藤やフォンが詰め寄るシーンも。とくにチャレンジカップジャパンでともに走っていた市販ベースに近いフェラーリやポルシェからもそう大きく離されることなく、ベストタイムもこのサイズのカップカーとしては非常に高いものを示した。
「今回はエキジビションの2回目でしたが、年内は12月くらいにも開催したいと思います。そのときには、あと3台が追加される見込みです。また、4台を中国のズーハイにも持っていって、エキジビションをやる予定です」と今後の展望について語るのは、プロモーターを務めるジオミック・モータースポーツの森下渉代表。
「クルマはマイレージも重ねていますが、すごくできが良くて、パッド、オイル、タイヤを替えたくらいです。レーシングカーとしては車体も安いですし、ランニングコストも想定したよりもリーズナブルですね。それでもABSがなかったり、オルガン式のペダルなど、“本気”のレースカーだと思います」
森下代表によれば、現在JAFへの申請も行っており、「来季は10台くらいまで増やして、公認レースとして開催したい」とのこと。また、「このレースの売り」だというホスピタリティスペースや、パドックのテント、キュートなイメージガール等々、まだエキジビションとは思えぬ充実ぶりも注目を集めていた。
「レース好きはもちろん、ミニのファンの方にも楽しんでいただければ」と森下代表も語るとおり、手軽に本格的なレースが楽しめ、かつミニ好きにはたまらないカテゴリーに成長していきそうだ。