8月19日に行われたWRC世界ラリー選手権第10戦ドイチェランドのデイ3。TOYOTA GAZOO Racing WRTのヤリスWRC勢はユホ・ハンニネンがポジションをひとつ上げ、総合5番手につけた。
ラリー・ドイチェランドの競技3日目は青空の広がるコンディションでスタート。この日はバウムホールダー軍事演習場や大会最長の41.97kmのステージなどで争われた。
前日、総合6番手につけていたハンニネンは、タイヤマネジメント能力の求められる最長ステージのSS10でトップタイムを記録すると、SS13でエルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC)を交わして総合4番手までポジションをあげる。
しかし、続くSS15走行中、ハンニネンのヤリスWRCはなんらかの衝撃によってダンパーが破損。その状態で残りのステージも走りきることとなり、ペースが上がらず総合5番手に順位を落としてデイ3を終えた。
また、チームメイトのヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)はSS15でタイヤがパンク。これで2分近くタイムを失ったが、SS16でステージ2位、SS17でステージ優勝を飾る粘りの走りで総合7番手につけている。
前日、クラッシュによってデイリタイアしたエサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)は、メカニックの作業でマシンが修復されたため、デイ3に出走。ラトバラと同じくSS15でパンクに見舞われたものの、総合22番手で走行を終えた。
「良いことも悪いことも起きた、大変な1日だった」と語るのは、チーム代表のトミ・マキネン。
「ユホは(軍事演習場ステージの)パンツァープラッテをはじめとするSSで素晴らしい走りをし、信じられないようなパフォーマンスを見せてくれた」
「午後はダンパーのトラブルでやや遅れをとったが、それでも総合4番手の選手との差は小さいから明日は面白い戦いになるだろう」
「また、今日はヤリ-マティも良いタイムを刻んだ。我々のクルマはターマックでの経験がまだ充分ではないが、どの部分を改善すればさらに良くなるのかは理解しているから、引き続き改善を続けていきたいと思う」
陣営最上位につけるハンニネンは「明日はエルフィン・エバンスとの総合4位争いとなる。前戦のラリー・フィンランドでは同じような状況で彼に負けたが、今回はできれば勝ちたい」と総合2位を奪われた第9戦フィンランドのリベンジを誓った。
またラトバラとラッピは、両者とも「なかなかうまく行かない1日だった」とデイ3を振り返っている。
競技最終日の20日はボスタルジーに設けられたサービスパークを中心にSS18~21の4SSで実施。合計距離は51.94km、リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は228.50kmだ。