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波乱の予選を制したルーキー山下健太、スーパーフォーミュラ4戦目で初ポール獲得

2017年08月20日 10:52  AUTOSPORT web

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ルーキーながら4戦目のスーパーフォーミュラで初ポールを獲得した山下健太。初めてのソフトタイヤを使いこなした。
前日の雷雨により、日曜日に順延となった全日本スーパーフォーミュラ選手権もてぎ大会予選Q2、Q3は、当初予定されていた午前中のフリー走行枠においてプログラムを変更。10分間のフリー走行ののち、Q2、Q3というプログラムにて実施され、KONDO RACINGのルーキー山下健太が参戦4戦目にして初のポールポジション(PP)を獲得した。

 厚い雲に覆われるも隙間から日差しも差し込み、気温29度、路面温度は32度と前日のセッション開始前のドライコンディション(気温26度、路面温度28度)から若干の上昇となった。

 7分間で行われるQ2セッション、最初にコースへと向かったのはサイドウォールに赤いラインが入ったソフトタイヤを装着した小暮卓史(B-MAX)。そのあとナレイン・カーティケヤン(TCS NAKAJIMA RACING)が続く。

 残りの12台はセッション残り5分30秒となったあたりで一斉にコースイン。全車ソフトタイヤをつけてのアタックとなった。

 ソフトタイヤがピークを迎えるのは早く、ほとんどのドライバーが計測2周目でアタックしていくなかで、最初にトップタイムを出したのは野尻智紀(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)。1分31秒888のタイムをマークし、コースレコードをいちばん乗りで更新。このあと続々とコースレコード更新ラッシュが続くかとみられたが、野尻のタイムを上回るドライバーは現れずセッションは終了。

 トップの3台は野尻、小林可夢偉(KCMG)、山下の顔ぶれとなったが、ITOCHU ENEX TEAM IMPULの2台、関口雄飛とヤン・マーデンボロー、VANTELIN TEAM TOM’Sの2台アンドレ・ロッテラーと中嶋一貴がまさかのQ2敗退という結果に。

 ロッテラーはアタック中のブレーキングでフロントタイヤロックした模様で、そのままアタックをやめタイムを出さずにピットへ。マシンを降りて、怒りの表情を見せていたという。

 続いて行われたQ3セッション。残った8名は誰が獲っても今シーズン初ポールポジションというフレッシュな顔ぶれとなり、Q2同様全車ソフトタイヤを装着してのアタックとなった。セッション開始と同時にコースインするマシンは見られず、残り約6分となったところでQ2トップの野尻がピットからマシンを出し、大祐、山下と順にコースインしていく。ほぼ全車、同じタイミングのアタックになるため、ウォームアップがトラフィックになるが、可夢偉などは前のマシンを追い抜くなど、自分のペースでタイヤを温めていく。

 Q3もQ2同様、全車が計測2周目でアタックを開始。アタックラップで最初にトップタイムを刻んだのは大祐の1分33秒873、続いて野尻、可夢偉がトップタイムを塗り替えていき、最後に山下がタイムを刻み1分32秒030でトップに。山下はS字の高速コーナーがあるセクター3でセクターベストをマークする速さだった。

 その後は自己ベストを更新するもトップタイムを更新するドライバーは現れずセッションは終了。誰もが未知数だった新開発のソフトタイヤでの予選、山下がルーキーイヤー4戦目で初のスーパーフォーミュラPPを獲得となり、2番手に可夢偉、続いて野尻と、トップ3はQ2同様の顔ぶれとなった。