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DTM第11戦:最終ラップまで続いた接近バトルをグロックが制し、BMWが表彰台独占

2017年08月20日 07:02  AUTOSPORT web

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今季初勝利を挙げたティモ・グロック
オランダ・ザントフォールトで開催されているDTMドイツ・ツーリングカー選手権。19日に行われた第11戦は、ティモ・グロック(BMW M4 DTM)がポール・トゥ・ウインで制し、今季初勝利を飾った。

 衝撃的なメルセデスのDTM撤退発表から約1カ月。サマーブレイク明けの初戦はオランダのサーキット・パーク・ザントフォールトが舞台となる。

 予選からBMW勢が好調をアピール。グロックがポールポジションを獲得。0.084秒差でアウグスト・ファーフスが2番手、マルコ・ウィットマン、マキシム・マルタンとアウディ勢がTOP4を独占。アウディ勢はチャンピオンを争うレネ・ラスト(アウディRS5 DTM)が5番手、メルセデス勢はゲイリー・パフェットが最上位の8番手となった。


 55分+1周で争う決勝レース。グロックはホールショットを決めリードする。ウィットマンは1コーナーでファーフスを交わし2番手に浮上。ファーフスはマルタンにも交わされオープニングラップで4番まで下がる。

 1周目でタイヤ交換に向かったのはトム・ブロンクビスト(アウディRS5 DTM)とマイク・ロッケンフェラー(アウディRS5 DTM)の2台。


 ファーフスがラストと一進一退の攻防を繰り広げる中、上位3台は後続を引き離し約8秒のリードを築く。

 予選10番手からスタートしたポイントリーダーのマティアス・エクストローム(アウディRS5 DTM)は4周目終わりでピットイン。しかし、ピットアウト直後の1コーナーで曲がり切れず大きくコースアウト。コースに復帰後もスピンを喫し、大きく後退してしまう。

 7周目終わりにウィットマン、マルタンがピットイン。1周目にタイヤ交換したロッケンフェラーの前でコースに戻る。

 グロックは翌周にピットイン。クルーたちも完璧な作業で送り出しウィットマンの前でピットアウト。ウィットマンに攻め立てるもグロックはポジションをキープする。


 29周目にブルーノ・シュペングラー(BMW M4 DTM)がピットインし、グロックは再びトップに浮上。2番手にウィットマン、3番手にマルタン、4番手はロッケンフェラー、5番手にジェイミー・グリーン(アウディRS5 DTM)が僅差で続く。

 グリーンはスローダウンしたロッケンフェラーを交わし4番手に上がると前を行くマルタンをロックオン。しかし、攻略できずファイナルラップの最終コーナーでロッケンフェラーにオーバーテイクされてしまう。

 ファイナルラップまで上位5台がテイル・トゥ・ノーズで連なる接近バトルとなったが、グロックは最後までポジションをキープし、今季初勝利を飾った。


「今、これまでのDTMのフルシーズンより多くのポイントを獲得することができている。僕はドライバーズランキングのトップ5に入りたかったんだ。現在それを手に入れる立場にいるよ。今日は28ポイントを獲得できたけど、明日はすべてが異なっている可能性もある。今シーズンが終わるまでは、まだまだ長い道のりだね」とグロック。

 ラストは9位に入り2ポイントを獲得し114ポイント。エクストロームが17位に終わったため、1ポイント差でランキングトップに浮上した。ルーカス・アウアー(メルセデスAMG C63 DTM)はノーポイントに終わり99ポイントでランキング3位。

 勝利したグロックは98ポイントでランキング4位に浮上。トップのラストからランキング8位のロッケンフェラーまで29ポイント差となりチャンピオン争いは混戦となっている。