WRC世界ラリー選手権第10戦ドイチェランドは8月18日、SS2~8が行われ、オット・タナク(フォード・フィエスタWRC)が総合首位に浮上した。トヨタ勢最上位はユホ・ハンニネン(トヨタ・ヤリスWRC)の総合6番手だ。
本格的なターマック(舗装路)イベントの幕開けとなるデイ2は、降雨によりウエットコンディションでの争い。コース上には路肩から流れ込んだ泥が広がり、多くのドライバーがグリップレベルの見極めに苦戦した。
このなかで総合首位争いを繰り広げたのがタナクとアンドレアス・ミケルセン(シトロエンC3 WRC)。ミケルセンはSS6終了時点でトップにつけ、0.9秒差でタナクが続いていた。
タナクはSS6のヘアピンで「ハンドブレーキを引いたがマシンの姿勢が変わらず、ぶどう畑に突っ込んでしまった」とコースアウト。それでもステージトップタイムを記録すると、続くSS7も連続で制覇。逆転で総合首位に浮上した。
一方のミケルセンは、出走順が遅いことから荒れた路面コンディションでの走行を強いられ、ギャップを縮められず。タナクと5.7秒差でデイ2を終えた。
総合3番手はティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)、総合4番手はセバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)と、チャンピオンを争うふたりが続く形に。
この日、オジエはフィエスタWRCのセットアップをまとめることができず苦戦。それでもSS7終了時点ではヌービルより18.7秒先行していたが、SS8でスピンして20秒のタイムロスがあり、ヌービルにポジションを明け渡してしまった。
トヨタ勢は難しいコンディションのなか、ハンニネンが終始クリーンな走りでデイ2を走破して総合6番手を確保。
その一方で、ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)はSS5で点火系トラブルに見舞われて総合8番手と前日からポジションダウン。エサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)はSS7でコースオフしてマシンにダメージを負ってストップしたため、総合40番手まで後退している。
競技3日目の19日は、SS9~17の9SSで争われる。