山田孝之プロデュースの映画『デイアンドナイト』が2018年に公開される。
俳優として数多くの作品に出演する山田孝之が、「裏方」に徹する同作。脚本開発会議を自ら定期的に主催し、ロケ地の交渉やロケハン、オーディション審査、スポンサーとの交渉なども行なっているという。山田孝之が作品に出演はせず、プロデューサに専念するのは同作が初めて。
『デイアンドナイト』のテーマは「人間の善悪とは」。大手企業の不正を内部告発した父の自殺をきっかけに実家に帰った主人公の明石幸次が、子供を守るためなら犯罪も厭わない児童養護施設の職員・北村と出会い、やがて復讐に目覚めていく、というあらすじだ。
主演を務めるのは山田孝之と同じ事務所で、親友でもある阿部進之介。長編映画初主演となる阿部進之介は企画・原案も手掛けており、山田と共に12時間にもおよぶ脚本会議を行なっているという。監督はドラマ『100万円の女たち』や映画『オー!ファーザー』『光と血』などの藤井道人。脚本は小寺和久が手掛ける。
撮影は11月に秋田・鹿角市と三種町で約1か月間にわたって行なわれる予定。ロケ地の選定にあたり、山田と阿部も秋田に出向いで市長らと会談したという。また同作ではキャストのオーディションを実施。山田と阿部が相手役を務め、審査にも加わる。オーディションの情報は役者志望者を支援するサービス「mirroRliar」のサイトで公開され、ロケ地である秋田でのオーディションも予定されている。
山田孝之は『デイアンドナイト』について「優しさと厳しさ、理想と現実を見せたとき、そこに善と悪を決めつけることで自分を保つ人は多いのではないかと思う。善と悪など答えはないけれど、自分の中で決めなくては生きていられない。しかし、それでも問いたい。生かされることを人生と思って欲しくないから。そんな映画を作りたくてデイアンドナイトは始まりました」とコメント。
主演の阿部進之介は「今はただ、私が演じる『明石幸次』という人間を愛する事に注力したいです。そして、その先に何が待っているのかを確かめたいと思います」、藤井道人監督は「山田さんをはじめ、たくさんの方の支えがあって本作がクランクイン出来ることに感謝しています。既成の概念や枠を飛び越えた作品になるように、スタッフキャスト共に団結して完成させたいと思います」と意気込みを語っている。
■山田孝之のコメント
優しさと厳しさ、理想と現実を見せたとき、そこに善と悪を決めつけることで自分を保つ人は多いのではないかと思う。善と悪など答えはないけれど、自分の中で決めなくては生きていられない。しかし、それでも問いたい。生かされることを人生と思って欲しくないから。そんな映画を作りたくてデイアンドナイトは始まりました。荒削りかもしれない、下手くそかもしれない、でも挑戦しないなんて賢い生かされ方はしたくない。
・ロケ地の秋田県、鹿角市、三種町について
今回、映画「デイアンドナイト」の撮影で秋田県鹿角市、三種町でロケをさせて頂くことになりました。今年2月挨拶も兼ねてロケハンに行った際、自然が多く素敵な環境に撮影がとても楽しみになりました。撮影は早朝から深夜に及ぶこともありますが、皆様にご迷惑とならないよう、チーム一丸となり心に響く作品を完成させたいと思います。
■阿部進之介のコメント
私と藤井監督との出逢いで生まれたこの企画が、多くの仲間の助けを得て1つの映画に成ろうとしている事を、大変嬉しく思っています。今はただ、私が演じる『明石幸次』という人間を愛する事に注力したいです。そして、その先に何が待っているのかを確かめたいと思います。
■藤井道人監督のコメント
阿部さんと「デイアンドナイト」の企画をスタートさせたのは4年前の話のことです。
「人の善意や悪意はどこからやっていくるのか」というテーマに向き合って、脚本の改稿は数十回に及びました。
山田さんをはじめ、たくさんの方の支えがあって本作がクランクイン出来ることに感謝しています。
既成の概念や枠を飛び越えた作品になるように、スタッフキャスト共に団結して完成させたいと思います。
■児玉一(秋田県鹿角市長)のコメント
日本を代表する俳優の一人である山田孝之さんのプロデュース作品とのことで、ロケ地として非常に期待している。ロケ地に決まったことを機会に、我が鹿角市の知名度向上や地域活性化につながる企画も提案しながら、映画の成功に向けて市としても全力で協力していく。
■三浦正隆(秋田県三種町長)のコメント
映画「デイアンドナイト」のロケ地に選ばれ、大変光栄に思います。「風車のある当町のロケーション」が山田孝之プロデューサーに気に入っていただき感謝申し上げます。
この映画が町の知名度アツプと地域産業への経済効果、観光振興に寄与すること、更には町の新たな魅力を引き出していただくよう期待して居ります。