数多くの若い才能がF1デビューのチャンスを待っているが、ルクレールほどの華やかな経歴に近づけるのはその中のほんの僅かに過ぎない。
若干19歳のルクレールはすでにGP3チャンピオンに輝いている。相当な番狂わせがなければ、今シーズンのF2タイトルを獲得するのは確実だろう。もしタイトル獲得に成功したら、2009年のGP2におけるニコ・ヒュルケンベルグ以来、F1直下カテゴリーでチャンピオンに輝いた初のルーキーとなる。
今年がデビューシーズンあるF2でルクレールは圧倒的な速さを見せすでに6度のポールポジションを獲得している。ハンガリーで彼のマシンが技術検査に引っかからなければ、7戦連続のポールポジション記録を獲得しているところだった。
ハンガリーGP後に行われたF1インシーズンテストでフェラーリのマシンに乗り込んだルクレールは初日トップタイムを叩き出した。この結果によってすべてのF1チーム代表に将来のスター候補者リストとして彼の名前が載ったことだろう。
「自分の名前が以前よりもたくさんメディアに出て、F1やフェラーリと一緒に取り上げられているのを見るのは素晴らしい気分だね」とルクレールはF1公式ウェブサイトのインタビューで語った。
「常に自分が達成したいことを考えている。F1にたどり着くために常に100パーセントの力を出しているんだ」
「F1で走ることが僕の夢でありゴールだ。実現させるためにできることはすべてをやっている」
「フェラーリでレースをすることは僕の夢だよ」
「でも今はF2で勝つことだけに集中しなければいけない。これからの数カ月は自分のすべてを賭けるよ。ここで勝てなければ、その先へ進むことはできないだろうからね」
ルクレールは、FDAフェラーリ・ドライバー・アカデミーに所属していることが、彼がモータースポーツで急成長を遂げている鍵であると語った。グランプリのパドックに加わる夢をかなえるために、FDAに加わることは極めて重要なことなのだという。
「FDAのような組織の一員でいることは、とても重要だ。F1というのはいくらか閉鎖的な世界だ。だからF1に入って行くためには、可能な限り最高の環境で進歩できるようにすることが絶対に必要なんだ」
「それにフェラーリの素晴らしいシミュレーターを定期的に使うこともできる。若手にとって技術を磨く理想的な環境なんだ。レースごとに最適な準備をすることができる」
「彼らは身体的にも精神的にも素晴らしいサポートを与えてくれる。自分が強くなったと感じるし、最近になってすごく成長した」
「FDAの心理学者にもとても助けられた。精神的に強くなることが僕たち全員にとっていかに重要かということを気づかせてくれた。特にレーシングドライバーの仕事をしているのならね」
「今ではより自分というものを意識するようになっている。レースは僕の人生でとても大きな意味を持つ。人生には他の要素もあることはわかっているけど、そこからもレースのためのエネルギーを引き出さなければいけない」