ダンサー・振付家の勅使川原三郎がフランス芸術文化勲章オフィシエを授与されることがわかった。
1957年に創設された芸術文化勲章は、芸術や文学の分野で卓越した創作活動を行なった作家や、フランスおよび世界において芸術・文学の発展に貢献した人物に授与されるもの。「騎士」を意味するシュヴァリエ、「将校」を意味するオフィシエ、「騎士団長」を意味するコマンドゥールという3つの等級で構成される。
叙勲の伝達式は、勅使川原三郎の公演『月に吠える』の初日となる8月24日の上演後に、東京・池袋の東京芸術劇場プレイハウスの舞台上で行なわれる予定。初日公演の来場客は公演後、伝達の式典にも参列できる。
勅使川原三郎は1953年生まれ。クラシックバレエを学んだ後、1981年に創作活動を開始し、1985年に宮田佳と共にKARASを結成。舞台美術や照明デザイン、衣装、音楽構成なども自ら手掛け、独自の舞台作品を生み出している。国内外のフェスティバルや劇場で多数の公演を行なっているほか、パリ・オペラ座バレエ団などヨーロッパのバレエ団からの依頼による作品創作も手掛ける。
なお日本人でこれまでに芸術文化勲章を受章したのは、川端康成、武満徹、黒川紀章、田中泯、植田正治、筒井康隆、蓮實重彦、北野武、大島渚、大友克洋、宮本茂、坂本龍一、隈研吾、谷口ジロー、松本零士、滝川クリステル、高畑勲、山本耀司、相馬千秋、南條史生ら。