半年ほど前に、家の近所に新しくオープンした焼鳥屋があった。入ってカウンターに座ったが、荷物を置く場所がない。店主らしき人に聞くと、下に向けて指を差されたので、壁側のフックと足元のカゴを探したが、どちらも見当たらない。再度尋ねてみると、下に置くように指示された。地べたに置け、ということである。(文:みゆくらけん)
泡と液体のバランスが4対6のビール
地面に直接カバンを置くというのは許せない。仮にそのへん気にしない人が自ら地べたに置くならまだしも、店側がそれを指定するのはいかがなものか。靴の裏は不衛生だし、雨の日などどうするつもりだ。
一気に気分が悪くなったが、無理矢理イスの背側にカバンを置き、ひとまず生ビールを注文。出てきたものは、泡と液体のバランスが4対6のビールだった。あんなの初めて見た。「これはないでしょ」と夫がいったが、店主は聞こえないフリをした。「二度と来るか」と思いつつ、5、6分で店を出た。約3ヶ月後、その焼鳥屋は閉店した。
この世には、ありえないほどひどい店がある。それに出くわしたら、運が悪かったと諦めるしかないが、とても悔しい。先日のガールズちゃんねるでも「【もう行かない!!!】最悪だったお店」というトピックが立つと、1500近くのコメントが。やはり、誰もが一度は経験しているようだ。
中でも、「接客としてそれはどうなの?」という意見は多い。トピ主の女性は何度か通った飲食店で、店員と軽い会話を交わすようになった頃から、
「ちょっと太った?」「その服は似合ってないね」
などと、ズケズケといわれようになったという。料理を出すのも「待っててくれるよね」と他の客を平気で優先するようになったのだとか。この件で通わなくなったというトピ主は「親しき仲にも礼儀ありだ」とご立腹だ。
これと同じように、美容院で出身地を聞かれたので答えたところ、「田舎ですよね、なんもないですよね」と店員全員に笑われるようになって行かなくなった、というコメントも。この2つのエピソードに共通するのは"間違ったフレンドリーな接客"だろう。コメントの中にも
「『お客さんとの距離が近いお店』の意味を大きく履き違えてる勘違い店主っているよねー!」
という声があったが、筆者も1年に2、3度は遭遇する。こちらはまだ"客"の顔でいっているのに、"もう友達だよね"のテイでこられたらしんどい。
「店長が店員を怒鳴り散らしていた」
この他には
「ラーメン屋の水が汗臭かった」
「中華料理屋でタバコ吸いながら調理」
「厨房付近で店員を怒鳴り散らして首根っこ掴んで別室連れてった店長見た時は凄く気分悪かった」
というものの。タバコ吸いながら調理は意外に多いのか?筆者も何度か見たことがある。
そういえば、割り箸が最初から割ってある店に入ってしまったことがある。割ってあるのだが、割り箸袋に入っている状態で、使い回しを疑わずにいられなかった。さらにその店では、おしぼりを渡される時に店主が誤って床に落としてしまったのだが、それを拾って目の前の水道でジャージャーと3秒ほど洗って差し出された。
最初から割られている割り箸とおしぼり洗いというダブルのファーストインパクトが凄過ぎて、呆気にとられるしかなかった。「こんな店もあるのね」と余裕で構えていたいが、そこまで大人になれそうな気配はまだない。