最近、ザウバーとフェラーリとの間でパートナーシップが締結された。しかしハースF1チームの代表であるギュンター・シュタイナーは、これがチームとフェラーリとの関係に影響することはないと考えている。
当初、ザウバーは1年落ちのフェラーリ製パワーユニットを使用するとの契約を破棄して、2018年シーズンはホンダと提携する予定となっていた。
しかし最近ザウバーのチーム代表に就任したフレデリック・バスールは、ホンダとの関係を解消。最新スペックのパワーユニット提供を含む複数年契約を、新たにフェラーリと締結した。
シュタイナーは、このパートナーシップがハースに悪影響をもたらすとは考えていない。
「悪影響があるとは思わない。我々は自分たちのことも、フェラーリとの関係も大切にしている」
「もし、彼らが他のどこかと関係を持ったとしても……。とにかく我々がどう思っているか、彼らがどうすべきかについては何も聞かれていないのだ」
「我々の関係は強力だと思っている。いままでどおりに、良い関係が続くだろう。彼らなしには、現在の我々はないと考えている」
フェラーリとの親密な関係を考えると、ハースはフェラーリ育成ドライバーのための行き先と見られていた。しかしロマン・グロージャンとケビン・マグヌッセンの両ドライバーは、ともにハースとの来季契約を確定させている。このためフェラーリの将来的なドライバー候補とされているアントニオ・ジョビナッツィとシャルル・ルクレールのいずれかが、ザウバーでF1でのトレーニングを積むことになりそうだ。
「彼らはどちらも可能性を秘めた、良いドライバーだと思う」とシュタイナーはふたりを評価し、以下のように続けた。
「彼らにとっては、どうやってシートを得るかというのが難しいところだ。F1はその点が非常に困難だ。彼らは正しいタイミングで、正しい場所にいる必要がある。それ以外にできることはひとつもないし、現時点ではコクピットを買うこともできない」
「ミナルディが存在していたとき、彼らは最下位で満足していたかもしれない。それでドライバーを育てる役目を担っていた」
「もしかしたら最下位でいることに満足していなかったかもしれないが、まるでそれが彼らのビジネスモデルであるかのように受け入れていた。ドライバ―育成が、彼らのビジネスモデルだったんだ」
「(ダニエル)リカルドがHRTに乗ったとき、彼に何かができるわけではないことは、誰もがわかっていた。けれどもチームは彼に経験を与えた。けれども、もうそういったチームはない」
「こういった(後ろで走る)チームがいないことは良いことかもしれないし、悪いことかもしれないね」