ルイス・ハミルトンは、別のF1チームでレースをすることは想像できるが、メルセデスでの成功を考えると、その可能性は極めて低いと話した。
2018年シーズン末をもって、メルセデスのハミルトンとの契約は終了する。彼には早めのリタイアや、フェラーリとメルセデスがドライバーを交換し、セバスチャン・ベッテルがメルセデスと契約する可能性があるなど、様々な憶測が飛び交っている。
ハミルトンは、別のチームでレースをするのも素敵なことだと認めた一方で、これまでの素晴らしい成功や、メルセデスチームとの生産的な関係を別のチームでも築き上げることができるかについては疑問を抱いている。ハミルトン本人はこの件について以下のように語っている。
「仮に移籍するならば、いま手にしているものを持ち出して、どこか他のチームで同じことをしようとしなければならない。僕はそんなことを本当に望むだろうか? 本当に必要なことなのだろうか?」
「もちろん、他の尊敬すべきチームにも目を向けている。ウイリアムズのために走り、彼らがトップに返り咲くための手助けができたら、どれだけ素敵なことだろうかと思う。けれども僕は手品師ではないんだ」
「どれだけ時間がかかるかもわからないし、可能かさえもわからない。僕は、ただフランク(ウイリアムズ)とチームの歴史に感嘆しているだけなんだ」
ハミルトンはフェラーリに愛着があることを認めたが、メルセデスは勝てるマシンだけでなく、将来的な勝利の可能性をも与えている。メルセデスから離れることは、同時にF1からの離脱も意味するようなものだ。
「フェラーリを除いたら、興味のあるチームはない。いまはこのチームにいられるという状況も、雇い主も、ともに働く仲間たちも好きだ。そしてメルセデスが象徴するものが大好きなんだ」
「自分の居場所に、とても満足しているよ。このチームに入ったとき、これほどまでに良くなるとは想像できなかった。結果に関係なく、こういった環境が僕の生きる場所なんだ」
「こんなに良い状況になるなんて夢にも思わなかった。こんな環境を持つチームは他にはないと断言できる」
「それにスポーツ業界全体を見渡してみても、メルセデスほどドライバーのケアをしてくれるチームはないと思う。だから彼らに背を向けて、チームを離れるという決断は、本当に難しいものになる」
「もしこのチームから離脱することがあるとしたら、それはレースをやめるとき。メルセデスはチームのドライバーを大切にしてくれるんだ。イベントにしろコマーシャルにしろ、ブランドのアンバサダーを続けることになる」
「すべてのドライバーがそうしてきた。(移籍するとしたら)あまりにも多くのものを捨てることになってしまう」