今週末の8月18~20日に第9戦を迎えるVASCヴァージン・オーストラリア・スーパーカー。その人気ツーリングカー選手権で19号車のホールデン・コモドアVF、ウィル・デイビソンのマシンを走らせるテクノ・オートスポーツが、ディズニー・ピクサーとコラボレーション。あの『ライトニング・マックィーン』が参戦することとなった。
長期のフランチャイズ契約を締結しているディズニー・ピクサーとVASCは、この週末に開催されるレッド・ロースター・シドニー・スーパースプリントの1戦で、ウィル・デイビソンのマシンを映画『カーズ』に登場する『ライトニング・マックィーン』のカラーリングに一新。
これは現地11月に発売される『Cars3(邦題:カーズ・クロスロード)』のDVDとブルーレイのリリースを記念してのキャンペーンで、デイビソンのコモドアVFは通常の19号車から、映画と同様の95号車に変更してのエントリーとなる。
VASC“最大の祭典”として名を馳せるバサースト1000の、2016年ウイニングチームであり、つい先日にはこの4月から建設が進められてきた新社屋への移転を終えたテクノ・モータースポーツは、その落成式で『ライトニング・マックィーン』を初お披露目。数百万ドルを投資した4500平方メートルのファクトリーをファンに開放し、熱い視線を集めた。
シドニーのイベントで“マックィーン”となるデイビソンは、とくに小さな子供たちからの反応を楽しみにしていると語った。
「このカテゴリーとディズニーの長年に渡るコラボレーションは、過去数年にわたって大きなインパクトを残してきた。当時チームメイトだったマーク(・ウインターボトム)がカーズ2のフロスティを演じた時、それが子供たちにどれほどとてつもない影響を及ぼすのか、目の当たりにしたんだ」
「このマシンをグリッドに並べることは、もうただのカラーリングを超えたまったく新しいレベルの話だ。僕の小さな甥はとても興奮していて、彼の反応をシドニーで確かめるのが楽しみだよ」
一方、今季もタイトル争いを演じる名門チーム、トリプルエイト・レースエンジニアリングが運営するレッドブル・レーシング・オーストラリア(RBRA)も、その翌戦となる9月中旬の第10戦サンダウン500に向け、恒例となる“レトロ・ルック”と呼ばれるカラースキームを公開した。
このカラーリングは1960~70年代のホールデン・ディーラー・チームのデザインを参考に、トリプルエイトがレッドブルとタッグを組んで以来2度目となる、懐かしのレタリングを施したもの。
この懐かしくも新しいカラースキームは、ホールデンのデザイナーであるピーター・ヒューズの手によるもので、往年のマシンを思わせるシンプルで厚みのある赤いストライプと、ホールデンのオールド・ロゴをCピラーに配し、フォントも70年代当時のものに合わせて変更が施された。
サンダウン500では、88号車のジェイミー・ウインカップ、並びに97号車のシェーン-ヴァン・ギズバーゲン(SVG)の2台ともに採用される予定で、500マイルを超える“耐久カップ”の1戦として、それぞれポール・ダンブレル、マット・キャンベルがパートナーに起用される。
この新デザインを見たウインカップは「新しいカラーリングのマシンに乗るのは、いつだって興奮するものだね」と笑顔を見せた。
「昨年のサンダウンは、マシンのカラーリングではなくクルーのウェアでレトロ・ルックを実施したから、今年のマシンカラーリングはチームにとってより特別なものになりそうだ」
「それに、こうしたレトロ・テーマの特別カラーを施すのは、ファンにとっても、エントラントにとっても、このカテゴリーと僕らのスポーツの歴史を祝うのに最適な方法だと感じるね」