上映企画『チェコスロヴァキア・ヌーヴェルヴァーグ』が、11月に東京・渋谷のシアター・イメージフォーラムで開催される。
「チェコスロヴァキア・ヌーヴェルヴァーグ」と呼ばれる、1960年代にチェコスロヴァキアで制作された映画作品を集める同企画。FAMUこと国立プラハ芸術アカデミー映画学部に学んだヤン・ニェメツ、ヤロミル・イレシュらを中心に、当時の若手作家らによる9作品を上映する。なおチェコスロヴァキア・ヌーヴェルヴァーグの一員とされる作家の多くは、1968年のプラハの春、チェコ事件以降、国外に脱している。
ラインナップには、ヴェラ・ヒティロヴァー監督作『ひなぎく』、1966年の公開時に政権批判的な内容と判断され、上映禁止となったヤン・ニェメツ監督作『パーティーと招待客』、今回が日本初公開となるニェメツ監督の『愛の殉教者たち』、ミラン・クンデラが原作と共同脚本を担当したヤロミル・イレシュ監督の『受難のジョーク』をはじめ、イジー・メンツェル、ユライ・ヘルツ、カレル・ゼマン、ヤーン・カダール、エルマル・クロスによる監督作が並ぶ。
同企画は12月から名古屋、京都、神戸、大阪などで順次開催予定。10月には「チェコスロヴァキア・ヌーヴェルヴァーグ」にまつわる書籍が刊行される。また12月2日から東京・ユジク阿佐ヶ谷で、イジー・ブルデチュカの関連作品を特集する『生誕100年 ブルデチュカ映画祭』が開催される。