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筋トレ写真をSNS投稿して児童虐待防止? ハッシュタグは「♯ボランティア筋トレ」の参加者募集中

2017年08月11日 10:12  キャリコネニュース

キャリコネニュース

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自分自身のためより、誰かのための方が頑張れるという人もいるだろう。子育て支援を行うNPO法人全日本育児普及協会は8月10日、筋トレの様子や鍛えた体の写真をSNSに投稿することで児童虐待防止の啓蒙を行う「ボランティア筋トレ」を開始した。

「アイスバケツチャレンジのように世界に広がってほしい」

厚生労働省の調査によると2015年度に児童相談所が「児童虐待相談」として対応した件数は10万3260件となっている。前年度比116.1%で過去最多。児童虐待は年々増加傾向にある。

これを受け「筋トレをして体を鍛えて、一人でも多くの子どもを救いたい」という思いから「ボランティア筋トレ」をスタートした。なお「ボランティア筋トレ」は、筋トレをすることで自分だけでなく誰かのためになっている筋トレ、と定義されている。

しかし「筋トレ」が児童虐待防止の啓蒙とはどういうことだろう。キャリコネニュースの取材に、同団体会長の佐藤士文さんは「当然ですが、筋トレ自体が児童虐待防止にはつながりません」と話す。

「でもSNSで『#ボランティア筋トレ』の投稿を見て、『何じゃこれ?』と思い検索をする人もいるはず。そこで当協会サイトにたどり着き、児童虐待や育児のことについて知ってほしいんです」

アイスバケツチャレンジを例に挙げ「あれも氷水を被ること自体がALSの研究支援にはつながらないけど、分からないから意味を調べますよね」と説明する。ボランティア筋トレもアイスバケツチャレンジのように世界に広がり、多くの子どもを救うことができれば、と考えているようだ。

男性にも興味を持ってもらうため「筋トレ」と結びつけ

同団体は女性だけでなく男性も参加できる育児教室なども主催している。「ボランティア筋トレ」について佐藤さんは「男性にも興味を持ってもらえるよう、『筋トレ』と児童虐待防止を結びつけました」と語った。

「子育ての役割を担うのは母親が多いため、児童虐待=母親、と思われがちです。しかし加害者の4割は男性。子どもの目の前でパートナーにDVをするのも、立派な心理的虐待です。男性にも『児童虐待』について興味を持ってもらいたいんです」

今までは趣味として体を鍛えていた人も、今後は「誰かのために鍛える」と考えればモチベーションがアップしそうだ。佐藤さんも「ボランティア筋トレ」を行うようで、「今はみすぼらしい体ですが、これからマッチョになっていきます」と宣言した。

「もちろん男性だけでなく、老若男女問わず参加していただければ。例えばおばあちゃんが力仕事をしている写真に『#ボランティア筋トレ』と添えてSNS投稿するとか。ハッシュタグを打ち込むのに3秒もかかりません。みなさんで楽しんで投稿していただけたら嬉しいです」

ボランティア筋トレは写真がなくてもハッシュタグをつければ参加できる。子どもがいるかどうか関係なく、この機会に身体を鍛えたいところだ。