8月8日に過去9度のWRC世界ラリー選手権チャンピオン、セバスチャン・ローブを招集してターマック(舗装路)テストを行なったシトロエン・レーシングは、ローブによるグラベル(未舗装路)テストについても前向きな姿勢をみせている。
今週8日、フランス北東部のモゼル県においてWRC王者のローブとともに2017年型シトロエンC3 WRCのプライベートテストを行なったシトロエン。
チームはターマックのウェット路面、ドライ路面の両コンディションで多くのフィードバックをもたらしたローブと、ローブの長年のパートナーであるダニエル・エレナのコンビがグラベルテストでもターマックと同様にマシンを評価できると確信している。
シトロエンのイブ・マトン代表は「現時点では何も決まっていないが、セバスチャン(・ローブ)をグラベルテストに迎えるのは興味深い試みだと思う」とWRC.comに対して語った。
「彼がラリークロスや、クロスカントリーなどへの参戦でとても忙しくしているのは承知しているが、我々は彼とのグラベルテスト実施の可能性も見据えているんだ」
また、マトンはローブがシトロエンからWRCに復帰するのでは? という憶測について言及し、改めてローブが2017年シーズン中に復帰することはないと明言。しかし来季以降、ローブがWRCでのキャリアを再開する可能性については否定していない。
「セバスチャンが今シーズン残りのラリーイベントに参加するチャンスはまったくないよ。我々は彼の今後の計画を確認しなければならないが、現時点での唯一のステップはグラベルテストだけだと考えている」
一方、ターマックで行われるラリー・ドイツに向けて行われた今回のテストについては「ドイツでの事前テストではウエットコンディションのデータが得られなかったため、今回フランスで行なったターマックテストのデータは、雨天時の助けになるだろう」とコメント。
「彼のフィードバックはとても興味深いものだ。そして同時に、彼の技術的知識は多くの面で我々のチームを助けてくれている」