メルセデス・モータースポーツのボス、トト・ウォルフは、バルテリ・ボッタスとメルセデスF1チームとの間で2018年の契約更新に関する協議が本格的に始まっており、9月中旬のシンガポールGPまでに最終決断を下したいと語った。
メルセデスは、昨年のワールドチャンピオンであるニコ・ロズベルグの引退の後、後任としてボッタスと1年契約を結んだ。
そのボッタスは、今シーズンこれまで申し分のないパフォーマンスをみせている。チームの期待に十分応えており、ロシアGPではF1での自身初優勝を達成、第11戦終了時点で2勝を挙げ、ランキング3位につけている。
ウォルフは、ボッタスとの契約更新について、F1がヨーロッパラウンドを終え、9月中旬のシンガポールGPでシーズン終盤のフライアウェイがスタートする前に決着をつけることを目指しており、現在の夏季休暇は協議を進めるうえで良い機会になっているようだ。
「今は、様々なことを話し合い、考え抜くための良い時期だ」とウォルフ。
「我々はハンガリーGPまでにバルテリと何度か良い話し合いができた。当然、シーズン終盤のアジアラウンドに向かう時点までには結論を出していたいと考えている」
今季もF1は過密スケジュールであるため、交渉に割ける時間はそれほど多くはないが、ボッタスはこれから話し合いをうまく進めていけると考えている。
「今の休暇中に話し合いも多少は進むんじゃないかな。とにかく先月は大忙しだったからね」とボッタスは言う。
「かなり多くのレースをこなしたから、きちんとした会合を開いて話し合う時間はあまりとれなかった。今は多少時間があるけど、急ぐ必要はない。(今月下旬の)ベルギーGPまでに結論を出さなければいけないわけではないからね」
今年5月、フェラーリのセバスチャン・ベッテルがメルセデスとの2018年の契約に関する事前合意書にサインしたという噂が流れたものの、メルセデス側はこれを“フェイクニュース”だとして一蹴した。
現在ドライバーズランキングで首位に立つベッテルは、チームメイトのキミ・ライコネンとともにフェラーリとの契約を更新するものとみられている。
こうした状況から、ボッタスがメルセデスとの契約を更新する可能性は高いと考えられており、その協議においては、契約期間と契約金額を中心に話し合われているものと推測される。
ボッタスはドイツのAuto Bild紙に「自分はチームによく溶け込めていると感じるし、チームからもポジティブな反応しか得ていないから、あまり心配はしていないよ」と語った。
「正直に言って、他の移籍先チームを探すことはしていない」とボッタスは明かし、さらにこう続けた。「僕はメルセデスと長い関係を作っていきたい。自分の中ではそれが優先事項だ」