モンスターエナジーNASCARカップは8月6日、第22戦ワトキンス・グレンが行われ、レース終盤に燃費走行を行ったマーティン・トゥルーエクスJr.(トヨタ・カムリ)が優勝。2017年シーズン4勝目を挙げた。
ワトキンス・グレンのロードコースで行われた90周の決勝レースでは53周目以降はイエローコーションが出ず、アンダーグリーンでレースが進行。トゥルーエクスJr.は63周目にトップへ浮上したが、終盤に給油することを避けるべく、1周あたり3秒程度遅いラップで周回を重ねる。
その結果、77周目にはブラッド・ケゼロウスキー(フォード・フュージョン)にトップの座を譲り、83周目にはライアン・ブレイニー(フォード・フュージョン)にも交わされてしまう。
しかし、2台のフォードは87周目、88周目にスプラッシュで給油するべくピットへ向かったため、残り2周でトゥルーエクスJr.が首位に返り咲いた。
トップの座を取り戻したトゥルーエクスJr.だが、燃料をセーブするためにペースを上げられず、後方からマット・ケンゼス(トヨタ・カムリ)が急接近する。
両者はテール・トゥ・ノーズの状態でファイナルラップに突入したが、前を走るトゥルーエクスJr.がケンゼスを抑えきり、わずか0.414秒差で通算11勝目、今季4勝目を手中に収めた。
トゥルーエクスJr.は「今週末は勝つことだけを考えていたから、今は言葉が出てこない」とビクトリーレーンで喜びを語る。
「レース終盤にトップの座を明け渡すのは、心境的にはかなり難しいものがあった。ただ、クルーチーフは正しい選択だと無線で伝えてきたから、その言葉を信じたんだ」
「彼の読みは完璧だったよ」
2位はケンゼス、3位はダニエル・スアレツ、4位はデニー・ハムリンと、ジョー・ギブズ・レーシングのトヨタ・カムリ勢が続き、トヨタはトップ4を独占。5位にクリント・ボウヤー(フォード・フュージョン)が続いた。
また、3位に入ったスアレツは40周目までのステージ2でトップチェッカーを受け、自身初のステージ優勝も手にしている。
モンスターエナジーNASCARカップの第23戦は8月13日にミシガン州のミシガン・インターナショナル・スピードウェイで行われる。チェイスから名称が改められた“プレーオフ”までは残り4戦だ。