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R&D SPORT 2017スーパーGT第5戦富士 レースレポート

2017年08月07日 13:22  AUTOSPORT web

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R&D SPORT 2017スーパーGT第5戦富士 レースレポート
2017.08.06 - SUPER GT第5戦 富士スピードウェイ・決勝

予選からポジションをひとつ上げ4位と健闘
 8月6日(日)、SUPER GT第5戦「FUJI GT 300km RACE」の決勝レースが行なわれました。SUBARU BRZ GT300(井口卓人/山内英輝)は5番グリッドからスタート、セーフティカーの入らないクリーンなレースで、表彰台を目前とする4位でフィニッシュしました。

直線スピードの差をコーナーで取り返すレース
 この日は20分間のウォーミングアップ走行を終えたあと、決勝レースは15時25分からスタート。午前中はサーキットに強い日差しが降り注ぐ夏らしい天候となりましたが、午後には雲がかかり、風も吹く涼しいコンディションに。

 柔らかめのタイヤを装着して臨むSUBARU BRZ GT300にとっては、気温/路面温度とも低い方が向いているため、この天候変化が追い風となることが期待されました。チームは、序盤のポジションを守り切ることができれば、車両の前後間隔は徐々に開いていくはずだと読んでいます。

 スターティングドライバーは、山内が務めます。山内はクリーンなスタートを決め、前走車のコースオフも重なり早々に4番手にポジションアップ。ところが翌周、ライバルにかわされ再び5番手に。

 その後、山内は後方から迫り来るFIA-GT3車両からポジションを堅守し、10周をすぎるころからはその差を拡大していきます。上位陣が次々ピットインを行うなか、山内は暫定2番手にまでポジションアップ。31周の段階で井口へとステアリングを託します。

 井口はリヤタイヤのみの交換を実施して、11番手でコースに復帰。全車がピット作業を終えた段階で4番手となった井口は、前を行く31号車との差をじわじわと削っていきます。一時は目視で捉えることも可能な距離まで近づきますが、最終的には4位の座を守ってフィニッシュラインを通過。

 表彰台にのぼることこそかないませんでしたが、苦手とされる富士でライバルに伍する戦いができたことで、チームとしては大きな手応えを得て、次戦の鈴鹿サーキットへと臨むこととなります。

表彰台獲得はならずとも、充実した一戦に
 スターティングドライバーを務めた山内は、「第2セクターや第3セクターではマシンのいい部分を発揮することができたと思いますが、ライバルを追い抜くのはちょっと厳しかったですね」

「それでも、序盤でFIA-GT3車両からポジションを守り切れたことは大きかったと思います。リヤタイヤ2本交換作戦のためにフロントタイヤを残しながら、マージンも保って井口選手に渡すことができました。次戦の鈴鹿サーキットは、毎周予選のように走らないと戦えない厳しいサーキットです。しっかりと準備をして、心身ともに充実した状態で臨みたいと思います」と、まとめています。

 その山内からバトンを受けた井口も、今回のレース結果にはポジティブな印象を持っています。

「今回のレースではリヤタイヤ2本を交換する作戦を採りましたが、ピットアウトした段階からいかにペースを上げられるかを重視し、温まりのよいユーズドタイヤを選択しました。序盤は前後バランスが難しく苦労しましたが、その後はラップタイムをキープできたと思います」

「前を行く31号車がタイヤ無交換作戦というのは分かっていたので、レース終盤が勝負になると読んでいたのですが、もう一歩プッシュすることができませんでした。次の鈴鹿は結果を残せている得意なサーキットですし、今回は力強いレースができたので、1000kmにも前向きな状態で挑むことができると思います」

 チーム総監督を務める辰己英治は、レースを振り返って次のように総括しています。

「タイヤも安定していましたし、ドライバーも常にマキシマムでアタックできていた。ピット作業もスムーズで、チーム全員が100%の力を出し切ったレースでした。完璧なレースをして4位ということですが、やり切ったという感覚はありますね」

 また、SUBARU BRZ GT300については、コーナリングマシンとして十分機能していると評価しながらも、「同じJAF-GT車両のライバルにストレートで軽々と抜かれてしまうのは、あまり見たくないシーンですね」

「ラップタイムこそ似たようなものですが、ストレートの差を取り返すために、どれだけドライバーが苦労しているかということです」

「今日の結果は讃えられてしかるべきでしょう。次の鈴鹿サーキットはコーナリングコースになりますから、富士と比べれば十分チャンスは増えるはず。確実に勝ちを狙いたいと思っています」とコメントしています。

 次戦は、8月26日(土)と27日(日)に行なわれる第6戦「46TH INTERNATIONAL SUZUKA 1000km」です。三重県鈴鹿市の鈴鹿サーキットを舞台とするシリーズ最長の1戦は、SUBARU BRZ GT300にとって相性のいいレースです。今回のレースでさらにモチベーションを高めたチームとSUBARU BRZ GT300の奮闘にご期待ください。