夏休みシーズン真っ只中、家族や友人と海に山にと繰り出す人も多いだろう。一方で、誰とも交わらず「ぼっち」を通す人も珍しくはない。
7月初め、ガールズちゃんねるに「ぼっちって何がいけないの?」というトピックが立っていた。トピ主は1人でいたところ、友人から「ぼっちは辛いよ~」と言われ、疑問を持ったらしい。
「私にとって、ぼっちは本当に楽です。ぼっちで何がいけないのでしょうか?」
と問いかけていた。(文:okei)
「無理に合わせるなら、ぼっちの方が100倍マシ」
実生活で友だちのいない人を「ぼっち」という。見下したような意味合いと、自分を自虐的にキャラ化するときに使う場合があるが、あまりいい響きではない。しかし結論から言えば、自分が好きで1人で居るなら、ぼっちで悪いことは何もない。
スレッドには早速、こんなぼっち上等の人々からレスコメントが入っている。
「誰とも関わらずに生きれたらこんな幸せはない」
「気が合わない人と無理に合わせるなら、ぼっちの方が私は100倍マシ」
「辛くない 楽な事の方が多い」とする人が圧倒多数だ。そもそも「ぼっち」の人は、人付き合いができるできないは別として、相手に気を使い過ぎて疲れたり、何故だか集団に馴染みにくかったりする傾向にある。初めから1人で行動したほうがいいと考えてもおかしくない。
中には、「友達と一緒じゃないと何もできない人の方が遥かに駄目だと思う」と鋭く切り込む人もいて、筆者も同感だ。たとえ仲が良い者同士であっても、自分がやりたくないことまで一緒にしなくてはならないのはしんどいし、誰かと一緒でなくては何もできないようでは不自由だ。
修学旅行など、学生時代は何かとツライぼっちだが
一方で、「修学旅行などで班ぎめのときあの子どこ入れる?ってなる。それで楽しいはずの修学旅行が楽しめない」という声もある。
また、「ぼっちで行動することが多いので慣れたけどやっぱり誰かと一緒の方が楽しい」など、1人が楽だと思いつつ、話ができる友人は欲しいと本心を明かす人もいた。
確かに、学生時代は集団行動が多いので辛い場面もある。社会人になるとそれほどでもないが、やはり「この世にたった一人」ではない以上、不便や寂しさを感じる人もいるだろう。そのメリットとデメリットは紙一重だ。
ただ、「ぼっち」は40代筆者が10代のころには無かった言葉で、当時はそんなに「単独行動」を恥じるとか悲しむ風潮は無かったように思う。筆者は高2の頃、修学旅行では一応班行動もしたが、自由時間に同じ班の子たちが買い物に行くのをよそに、完全単独で建物探訪を思う存分堪能した。今だったら「ぼっち」を気にして出来なかったかもしれない。
周囲の価値観で自分を追い込み過ぎるな
スレッドには、「周りが言い過ぎなんだよね。ぼっちに見られたくないから、わざわざ偽物友達をお金出して依頼してSNSにアップする時代…。意味が分からない。人それぞれでいいんだよね」という声もあり、共感できる。周囲の価値観で自分を追い込み過ぎるのも、1人で行動する人を見下すのも、おかしな話である。
今はSNS全盛で、余計に他人が自分をどう見るかということに囚われ過ぎているようだ。もともと日本人は「和」を重んじる傾向があり、個人よりも集団の倫理に重きが置かれがちだ。だが、個人が個人でいることも、もっと尊重したほうがいいだろう。