AUTOBACS RACING TEAM AGURI
2017スーパーGT第5戦 富士スピードウェイ
GT300 決勝レポート
メカニックの努力がドライバーを奮起させパーフェクトレースで今季初優勝
高木は前日から決勝の天気を気にしていた。土曜の走行で決勝用のタイヤを試していたが、路面温度が高い状態では性能を十分に発揮できない可能性があったからだ。決勝前は天気が良く、日差しも強くなり始め路面温度も徐々に上がっていった。しかし、スタート進行が始まると雲が増え始め、気温も下がり始めてきた。
ウォームアップでクルマとタイヤのマッチングを確認し高木はスタートを待った。スタートを上手く決めた高木は序盤からペースも良く、安定したラップで周回を重ねた。徐々に後続車と差を広げていったが、35周を過ぎたあたりからラップダウンのクルマが増え始めた。ラップダウンの車両の処理でタイムが落ちることが予想されたのでチームと高木はルーティンのピットインを3周ほど早めることにした。
ショーンに交代し、5番手でコースに復帰したが、冷えたタイヤとは思えないほど速いペースで10周後にはトップに返り咲いた。終盤、2番手のクルマとの差を詰められる場面もあったが、動じることなくトップを守り続け見事優勝を決めた。
土屋圭市アドバイザーのコメント
「真一もショーンもミスの無い完璧な仕事をしてくれたね。文句の言いようが無いパーフェクトな内容だった。終盤2番手のクルマが迫ってきたけど、我々の方が有利だと思っていたので冷静にレースを運べたね」
安藤博之エンジニアのコメント
「ポールからのスタートだったので、戦略としては高木さんでマージンを築いて、ショーンに繋いでそのまま逃げ切ろうという作戦でした。タイヤもセッティングもコンディションに上手く合わせることができて、作戦通りに進められたレースでした」
高木真一選手のコメント
「SUGOでクルマが壊れてしまい、この短い時間でよくここまで持ってきてくれたチームに感謝したいです。レース前は路面温度が高そうで、タイヤとのマッチングが気になりましたが、ウォームアップ走行で確認したところ特に問題なさそうでした」
「また夕方は徐々に気温も下がっていくので、ますますボク達にとって良いコンディションになると思っていたので、タイヤの心配は無くなりました。しかし、ボクのスティントで周回遅れのマシンが増えてきたので、思うようにペースを維持できなくなる可能性があったので予定より早めにピットインしました。その後はショーンのペースは素晴らしく、ミスも無くトップでチェッカーまでクルマを運んでくれました。本当にありがとうございました」
ショーン・ウォーキンショー選手のコメント
「パーフェクトなレースウイークでした。高木さんもノーミスでボクに繋いでくれましたし、後半のスティントのクルマもタイヤもセッティングも非常に良い状態で戦うことができました。ブリヂストンは素晴らしいタイヤを用意してくれて勝つことができたと思います。次のレースも好調を維持してポイントを沢山獲得したいです」