8月6日に富士スピードウェイで行われたスーパーGT第5戦富士の決勝を終えて、GT500クラスを制したARTA NSX-GTの野尻智紀と小林崇志がレースを振り返るとともに優勝の喜びを語った。
ARTA NSX-GT
野尻智紀
「言いたいことがたくさんありすぎるくらい、いろいろな感情が渦巻いています。まずはホンダやチーム、鈴木亜久里さん、応援してくれているファンの人々など、関わっているすべての人に感謝したいです」
「ARTAが活動20周年という年で、なんとか結果を残したいと思っていました。また僕は小学校のカート時代から、亜久里さんにサポートを受けてきました。そこからオートバックスさんや亜久里さんとの関係が続いていますし、レースを続けることができています。GT500クラスに昇格したのも、このチームで縁を感じていました」
「そのなかで20周年を迎え、なんとか結果を出したいと思うあまり、プレッシャーを感じたり、自分自身を制御できなくなる場面もありました。そんななか、こうやって勝つことができたのはチームメイトやチームスタッフなど、僕以外の力のおかげだと思います」
「小林さんも素晴らしい走りでしたし、今週は言うことないくらいハッピーです」
小林崇志
「今の気持ちは感謝しかありません。4年間、GT300クラスでいろいろな経験をさせてもらって、今年からGT500クラスに復帰しました。ただ、ここに上がってきたことがゴールではなく、ここで結果を出さないと来年クビになるというプレッシャーもありました」
「僕自身のドライビングについても、野尻選手と走っていて足りないと感じる部分もあります。そういったなかで今日はどうしても結果を出さなくてはなりませんでした」
「野尻選手が10秒程度のマージンを築いてくれましたが、ここで僕が抜かれるわけには絶対いきませんでした。スティントを代わった直後はタイヤを温存しながら走っていましたが、そのペースだとライバルに追いつかれてしまいました」
「ただスティント中、野尻選手と無線で会話して、アドバイスを聞きながら、僕なりにペースを上げられるよう走りました。そのなかでギャップを広げられたのも勝因ですね」
「今年はホンダがいいクルマを作ってくれて“棚ぼた”だったかもしれませんけど、、開幕戦からポールポジションを取ることができました。ブリヂストンもいいタイヤを用意してくれて、最後は少し苦しかったですけど、決勝でもいいペースで走ることができましたね」
「そして僕が1番ありがとうと言いたいのは、(隣りにいる)高木さんです。2年間GT500に乗ってからGT300へ移籍することになり、本来であれば高木さんが僕に運転の仕方を教える必要はありません。そんななか4年間本当にいろいろなことを教えてくれました」
「この4年間の経験が活きたと思います。亜久里さんや土屋(圭市)さんにもいろいろなことを教わりましたし、ARTAに加わって7年目ですが、1個1個のレースなど、これまで培ったすべての経験が今日の結果につながったと思います」