ロバート・クビカは昨日、ブダペストでの合同テストでテスト走行を成功裏に終わらせたが、F1復帰への期待は抑えているという。
2011年のラリー中の事故で負った怪我のために、実質片手だけでドライブしていることはもちろん、F1から離れていた歳月も考慮すれば、クビカのパフォーマンスは誰に聞いても並はずれたものだった。
しかしクビカは地に足をつけ、グランプリレースにレギュラードライバーとして復帰するチャンスについて現実的な考え方を保持している。
「他のチャンスもあったらいいけど、僕自身はどうなるか分からないし、状況を見守らなきゃいけないというのが現実だ」とクビカは語った。
「4カ月前と今の自分の状況を比べたら大きな違いがあるし、変化はすごい早さで起こったんだ」
「だからこれからの3カ月で改善を図り、前にできるだけ進んでおけば、将来的にはなんでも起こり得ると思うよ。でも現実的にならないといけないし、何事も簡単にはいかない」
「チャンスがあれば、できればF1でこうした役割を得るのが目標だ。どうなるかは分からないけど」
「ひとつ確かなのは、実現できなくても僕はがっかりすることはないということだ。この状況をとても現実的に見ているからね」
昨日基本的な能力を見せたことを考えると、ステアリングを握る時間をさらに持つことがクビカに有利に働くと思われるが、クビカもそれに同意した。
「もしまたマシンを走行させるチャンスがあったら、より簡単に、よりマシンに馴染んで自然にドライブできるだろうね」
「ドライバーにとっての最高のフィーリングは、すべてが簡単で、考える必要がないという状態なんだ」
「でもすべてが新しい事の場合には、考えて集中しないといけないし、なぜドライブしているのか分析を続けなければならない。(4時間走行した後で)一旦マシンから降りてしっかり休憩し、午後2時にマシンに戻った時、自分が違うドライバーであるかのように感じた」
「マシンがさらに馴染んでいる感じがした。それはいい兆候なんだ。たくさんの人がドライブすることでしか改善できないと思っているが、実は考える事で実際に改善を図ることも可能なんだ」
「これが実際起きたことだけど、もし僕が次の日も走行を担当していたら、どこを改善できるかアイデアが浮かんだと思うし、すべてがより簡単に、自然に運んだだろう。それが目標でもある」