AUTOBACS RACING TEAM AGURI
2017スーパーGT第5戦 富士スピードウェイ
GT300 予選レポート
出場も危ぶまれた今回、メカニックとドライバーの頑張りでポールポジション
第4戦SUGOでは後方から追い上げて優勝のチャンスもあったが、他車との接触により残念なリタイアとなってしまった。クルマは見た目よりダメージが大きく、この富士にクルマが走れる状態になるかギリギリのところだった。メカニックはSUGOが終わってから不眠不休でクルマを修復し、なんとかこの富士に持ち込むことができた。
午前のセッションは持ち込みのセットを確認しながら、セッティングを進めていった。修復したクルマのバランスは良く、クラッシュによるダメージの影響はほとんどなかったようだ。
高木真一がセットの確認を行った後に、ショーン・ウォーキンショーが、ニュータイヤで予選のシミュレーションの走行に入った。しかし、アタックに入った周回で他車が1コーナーでコースアウト。赤旗になってしまった。続くサーキットサファリも走行時間が短縮され、予選のシミュレーションができないままショーンがQ1のアタックを任されることになった。
ショーンはタイヤに入念に熱を入れ、セッション後半にタイムアタックを行った。なんとか11番手のタイムでQ1を突破した。ショーンはQ1でのクルマの状態をチームと高木に伝え、Q2はクルマをアジャストして高木がアタックに入っていった。
高木はトップタイムを記録したが、他車がタイムアップする可能性があったので、更にもう1周アタックし、ポールポジションを確定させた。
土屋圭市アドバイザーのコメント
「ショーンも真一も最高の仕事をしてくれたね。また、メカニックもこの富士に間に合うようにクルマを直してくれたことに感謝したい。明日はこの勢いを保って優勝したいね」
安藤博之エンジニアのコメント
「もともとQ1はショーンに行ってもらおうと思っていて、午前のセッションでタイムを出しておきたかったのですが、赤旗やサファリの時間短縮でシミュレーションができませんでした」
「しかし、Rd.2でショーンは良いタイムで走れているのでそのままQ1のアタックを任せました。ショーンは微妙なクルマの変化を察知してチームと高木さんに伝えてくれて、それが非常にQ2に生きました。それに応えるように高木さんはきっちりタイムを出してなんとかポールが獲れました。明日は優勝できるように準備をしていきたいです」
高木真一選手のコメント
「前回のSUGOでクルマが壊れてしまい、富士のレースの出場も危ぶまれる状態でした。しかし、メカニックが本当に頑張ってクルマを直してくれたので、なんとか結果を出さなければという気持ちが強かったです」
「そういうことがあったのでポールを獲ってピットに戻って来た時に皆んなの顔を見たら涙が溢れてきてしまいました。午前の走行ではショーンが予選のシミュレーションを行おうと思ったら、赤旗が出てしまい、オマケにサーキットサファリも時間短縮でショーンはニュータイヤでアタックをすることができませんでした」
「そんな状態だったのに、Q1を突破したショーンは凄かったと思います。さらにショーンはQ1で感じたクルマの変化を正確に伝えてくれて、それが非常に有効な情報でした。その情報が無ければポールは獲れなかったと思います。チームとショーンに感謝です」
「明日はレース直前のウォームアップで、クルマのコンディションを的確に把握し、結果に繋げられるよう頑張ります」
ショーン・ウォーキンショー選手のコメント
「ポールポジションが獲れて非常に嬉しいです。クルマのバランスは非常に良く、高木さんはファンタスティックな走りを披露してくれました。ポールポジションを獲れるぐらいチームは良いクルマを作ってくれて、表彰台を狙えるポテンシャルを持っていると思います」