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米映画監督、吉岡里帆を「頭が良くて、なんでもできる」と絶賛 『STAR SAND』初日舞台挨拶

2017年08月04日 20:22  リアルサウンド

リアルサウンド

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 本日8月4日、渋谷・ユーロライブにて、『STAR SAND -星砂物語-』の初日舞台挨拶が行われ、主演の織田梨沙をはじめ、吉岡里帆、満島真之介、三浦貴大、ロジャー・パルバース監督が登壇した。


参考:『STAR SAND -星砂物語-』予告編公開 吉岡里帆「どうか皆様に監督の想いが届きますように」


 本作は、大島渚監督作『戦場のメリークリスマス』で助監督を務めたロジャー・パルバース監督が、自ら執筆した小説『星砂物語』を映画化した反戦映画。1945年の太平洋戦争の戦時中、戦うことを拒否した“卑怯者”の脱走兵である日本兵と米兵、そして彼らを見つめる少女の姿を描く。


 まずは、主人公として登場する若者・保坂志保役の吉岡が「この映画が、ほかの戦争映画と明確に違う点。それは、普通の人たちが普通の生活を送って、普通に幸せを願う姿を描くところです。人が亡くなっていく残虐なシーンなど、罪の様を見せることで戦争に対しての怒りを表現するのではないところに、すごく面白さを感じました」と、本作の特色とともに魅力を語った。


 続いて、脱走兵である日本人・岩淵隆康役の満島が「僕は今までにも何度か、戦時中や沖縄をテーマにしたような作品へのオファーをいただいていたのですが、正直なところ勇気が出ず、一歩踏み出せなかったんです」と、これまで戦争映画への出演を避けていたことを明かし、その理由について「僕自身が外国人の孫でクォーターなんですけど、沖縄戦がなければ、僕ら家族はいなかったんですよ」と、複雑な心境を吐露。基地がある中で、当たり前に生まれて育ってきた満島は、戦争を経験した方たちから、“命どぅ宝(命は宝だよ)”と常に聞かされていたという。だからこそ、「すごく狭間にいた人間なんですよ」と振り返った。


 だが、そんな満島が本作のオファーを受けたのは、パルバース監督だったからこそだという。「監督自身が日本に僕らよりも長く関わっていて、色々あった中で、日本で映画を作るということを決めた。その勇気に僕は一緒に乗っかりたいなと思いました」と話し、「だから今回は、僕にとってもすごく挑戦でした」とコメント。


 満島が演じる脱走兵・隆康の兄である一役を演じる三浦は、本作への出演が決まる前に、満島と食事に行ったことを話し、「(そのときに)兄弟役とかできたらいいよね。しかも、沖縄のみたいな話をしてたら、本当に話が来て……」と、驚きを語った。


 本作でメガホンを取ったパルバース監督は、流暢な日本語で挨拶し、「初監督で、この素晴らしい4人のアクターたちと一緒に仕事ができて、本当に感動ですよ。こんなに恵まれていることはないです」と嬉しさを滲ませる。順に、織田ら出演者を世界的に有名な俳優にたとえていき、最後に吉岡のことを「日本のオードリー・ヘプバーンですよ。頭が良くて、なんでもできる」と大絶賛。そして、「僕はね、予言します。この方たちは、世界的に有名な俳優になると思う。そのためにも、『STAR SAND -星砂物語-』を作ったと言ってもいい」と、織田らの活躍を願うとともに、本作への自信をのぞかせ、会場を後にした。(取材・文=戸塚安友奈)