ハンガリーでのF1合同テストで、メルセデスのジュニアドライバーであるジョージ・ラッセルがコクピット保護デバイス“ハロ”のテストを行った。ラッセルはハロについてポジティブな感想を述べている。
8月1、2日の2日間にわたってメルセデスのテストを担当したラッセルは、2日目最終日に“ハロ”を試した。FIAは2018年、F1にコクピット保護デバイスの導入を目指しており、ハロシステムの採用を決めた。
2016年シーズンを通して全チームがハロのテストを行ってきたが、デザインは今後さらに改善される予定となっている。最新バージョンのハロを試したラッセルは、予想と異なり、視界に関して何の問題もなかったことに驚いたと述べた。
「予想していたよりも視界がずっとよかった」とラッセル。
「夕方になって日が沈んできた時、日差しが目に入るのを(ハロが)防いでくれた。だから、日が暮れてくる時間帯では、通常よりも見え方がよかった」
「ドライバーから見て、視界は全く問題なかった」
「邪魔に感じるかもしれないことがあるとしたら、スタートライトを見る時だけだと思う。それから、ハロを装着している状態で、マシンに乗りこんだり降りたりするには、少し経験を積む必要がある。最初は少し手間取った。でも何度か試したら問題なくなったよ」
ハロに関しては、ドライバーのなかでも、安全性向上のためにぜひとも導入すべきという意見を述べる者と、見た目が美しくないとして反発を示す者に分かれている。FIAは、安全面については自信を持っており、デザイン面についても実際に導入される際には改善されると述べている。各チームが独自のフェアリングを装着することが許され、「実際のハロはもっと見た目がいいものになる」とFIAのF1レースディレクター、チャーリー・ホワイティングは主張した。
今後、シーズン中に金曜フリープラクティスを利用してハロのアップデートのテストが行われ、最終戦アブダビGPには最終バージョンが登場するものと考えられている。