7月27~29日にトタル・スパ24時間のサポートイベントとして開催されたFIAヨーロピアンF3選手権第6大会。このシリーズにモトパークから参戦している佐藤万璃音は、レース2で今季最高位タイの11位を獲得した。
ヨーロッパでのフォーミュラレース3シーズン目を迎えた万璃音だが、第6大会の舞台であるスパ・フランコルシャンを走るのは初めて。練習走行はウエットコンディションだったこともあり、1回目を18台中16番手、2回目を18台中18番手で終えた。
決勝レース1~3のスターティンググリッドを決める予選はすべてドライコンディションで推移。万璃音は2回の予選セッションで、序盤から積極的にタイムアタックをしたものの、レース1は17番手、レース2は16番手、レース3も16番手となる。
決勝レース1はオープニングラップでカラム・アイロット(プレマパワー)とジェイク・ヒューズ(ハイテックGP)がケメルストレートでクラッシュしたためセーフティカー(SC)が導入される。この混乱のなか、万璃音はポジションをふたつ上げ、15番手につける。
万璃音はリスタートでのポジションアップを狙ったが、前走車のスピンに巻き込まれてペースを上げられない間に先頭集団に引き離されてしまい、15位でチェッカーを受けた。
決勝レース2は1コーナー立ち上がりでマシンが縁石に乗ってバウンド。一気に最後尾までポジションを落としてしまう。
しかし、ここから万璃音は粘りの走りで3台をオーバーテイク。4月の第1大会モンツァのレース2以来となる11位でレースを終えた。
迎えた決勝レース3は、1周目の5コーナーで接触があり、最後尾に後退。すると4周目、マキシミリアン・ギュンター(プレマパワー)とヒューズがクラッシュしたため、SCが導入される。
リスタート後、15番手まで浮上してきた万璃音は堅調なペースでライバル陣を攻略。一時は13番手までポジションを上げたが、その後はチームメイトのキーバン・アンドレス・スーリ(モトパーク)とのポジション争いに発展し、追い上げは叶わず。最終的に14位でフィニッシュした。
「木曜日の予選で初めてドライ路面のスパ・フランコルシャンを走りました。予選1回目は速く走れているのかどうかさえ分かりませんでした。予選2回目は自分なりに速く走れている感触こそありましたが、タイムをみればトップから大きく離される結果となりました」と万璃音。
「決勝レース1はチーム全体でクルマに速さが足りませんでした。また、レース序盤のSC明けのリスタートで目の前のクルマがでスピン。巻き込まれる形で先行集団から大きく遅れてしまい、思うようなレースができませんでした」
「比較的大きくクルマを調整し直して決勝レース2に臨みました。トップ10のクルマに負けない速さを手にできましたし、入賞には1歩届かなかったとはいえ、いいレースができたと思います」
「決勝レース3のクルマそのものは良くも無く、悪くも無くという状態でした。ただ、1周目の第5コーナーの接触で状況を悪くしました。その後はチームメイトとの戦いでペースが上がらず、まったくレースになりませんでした」
FIAヨーロピアンF3の第7ラウンドはオランダ・ザントフールトで8月18~20日に開催される。