ハンガリーでのF1インシーズンテストが1日にスタート、マクラーレン・ホンダは初日はストフェル・バンドーンにより走行を行った。この日、トラブルが発生して走行時間をロスしたものの、バンドーンは全体の2番手タイムを記録した。
午前のセッションでチームはショートランを繰り返し、セットアップ変更、エアロの相関性チェックの評価などに取り組んだ。その後、シャシーのハンドリングと安定性をチェックするため、比較的長めの走行にも取り組んだ。
午前中にバンドーンは35周を走行、1分18秒370で全体のトップに立った。しかしランチブレーク直前、チームは液漏れの症状が疑われるとして予防的措置でマシンをとめるようバンドーンに指示。このため赤旗が提示されることになった。チームはシャシーとパワーユニットの両方をチェックした結果、エンジン関連の漏れであるとの結論に至った。ホンダR&Dプリンシパルエンジニア、中村聡氏は、オイル漏れの問題が起きたと述べている。
チームによると、トラブルを調査し修正するにはパワーユニットを取り外す必要があり、作業には時間を要したものの、問題自体は深刻なものではなかったということだ。
バンドーンは16時前にコースに復帰、タイヤコンパウンドを換え、燃料搭載量を変更しながら、ショートランを繰り返して、バランス、ハンドリング、セットアップのチェックを行った。バンドーンはセッション終盤までタイムシートの首位にとどまっていたが、最後にフェラーリのシャルル・ルクレールに抜かれて2位となった。チームは「一日を通してペースがよかった」と総括している。バンドーンの自己ベストタイムは1分17秒834、一日の合計周回数は72周(注:チーム発表。F1発表では71周)だった。
レーシングディレクターのエリック・ブーリエは次のように初日を振り返った。
「今日はショートランでの評価作業に取り組み、信頼性のトラブルもいくつかあったため、小刻みで走行を繰り返す形になった。それでも走行プランの大部分を完了し、たくさんの役立つデータを集めることができた。シーズン後半もパッケージの開発を進めていくうえで、このデータが非常に貴重なものになるだろう」
「ストフェルはいつもどおり非常にいい仕事をし、たくさんのフィードバックを提供してくれた。これがテスト最終日である明日の走行プランを決める助けになる。気温35度、路面温度約54度で、今日はマシンにとって極めて厳しいコンディションだったが、さまざまなテストを行い、貴重な情報を得ることができた」
「明日はランド・ノリスがMCL32での初走行を経験する。彼の走行により、予定しているテストプログラムを継続していく」