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14年ぶりのフルモデルチェンジ、トップ・オブ『ロールス・ロイス・ファントム』

2017年08月01日 18:12  AUTOSPORT web

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8代目となる『​ロールス・ロイス・​ファントム』
まったく新しいアルミニウムによる『アーキテクチャー・オブ・ラグジュアリー』と呼ばれる新シャシーに刷新され、14年ぶりのフルモデルチェンジ​を果たした『​ロールス・ロイス・​ファントム』が、7月27日にロンドンでワールドプレミアされた。

 第8世代となるこの新型『ファントム』は、ロールス・ロイス自身が「今まででもっとも進んだテクノロジーを盛り込んだロールス・ロイス」と宣言する、渾身の1台として登場。

 1925年の初代から数えて92年の歴史を誇るこのモデルは、ゴースト、レイス、ドーン、そしてプロジェクト・カリナンなど、今後のロールス・ロイスを表現するほぼすべてのモデルに採用されていく最新のシャシー技術を導入した。

 オールアルミ製となったこのスペースフレームは、モノコック構造を廃したことでSUVやGTなど、あらゆるサイズ、形状のモデルに適用可能なフレキシビリティを確保。少量生産の高級車メーカーにふさわしいプラットフォームとなっている。

 また、軽さと剛性の面でも先代比で約30%の剛性向上を実現。ロールス・ロイスならではの乗り心地、音響快適性、座り心地、エクステリアの存在感、インテリア・スペースの核となっている。

 さらにフロントにダブルウィッシュボーン、リヤ5リンクとしたエアサスペンションは、ウィンドスクリーンに組み込まれたステレオ・カメラ・システムにより、これから先の道路状況を把握し、サスペンションを受動的ではなく予測的に制御。

 ボディの加速度、ホイールの加速度、ステアリングの入力(操作)状況などを統合的に判断して減衰力を調整し、同社の代名詞でもある『マジック・カーペット・ライド』をさらに高みへと進化させることに成功している。

 また、四輪操舵システムの追加により、どのような走行条件であっても乗員の快適さを妨げない走りを実現したという。

 新開発となる総量130kg以上の遮音材や、特殊な発砲体の層を内蔵した『サイレント・シール』タイヤなどの採用で、徹底した静粛性も追求。その実現に向け、伝統の6.75リッターのV12もまったくブランニューとなり、ツインターボの過給により1700回転から900Nmのトルクを発生。ピークパワー563PSと合わせて、あらゆる速度域で絹のようになめらかな動力性能を供給することが可能となっている。

 インテリアでは『The Embrace(エンブレース:抱擁)』、『The Suite(スイート)』、『The Gallery(ギャラリー)』など、各部にテーマ性を持った開発スタイルを採用。

 オーナーが車内に乗り込み、助手や駐車係がドア・ハンドルのセンサーに軽く触れると、その存在感に相応しい態度で囁くようにドアが閉まり、まさに「抱擁する」ように乗員を包み込むエントリースタイルから、「100年ぶりに自動車のダッシュボードをデザインし直した」と謳われる、アート作品のようなインテリアなど、新世代のロールス・ロイスを体現するあらゆる技術が惜しみなく注がれている。

 そのほか、現代の自動車として必須のアラースネス・アシスタント、パノラミック・ビューおよびヘリコプター・ビューを含む全方位視野システムを可能にする4カメラ・システム、ナイト・ビジョンおよびビジョン・アシスト、アクティブ・クルーズ・コントロール、衝突警告、歩行者警告、交差交通警告、車線逸脱および車線変更警告などのアシスタント・システムを用意。

 さらに業界をリードする7×3インチ高解像度ヘッドアップ・ディスプレイ、WiFiホットスポットのほか、最新ナビゲーション・システムやエンターテイメント・システムなども搭載した。

 気になる日本市場での発表は2017年末を予定。その際に、発売価格も明らかにされる予定となっている。