ビッグローブは7月31日、「有給休暇に関する意識調査」の結果を発表した。調査は7月18~19日、スマホを所持する20~50代の社会人男女1000人を対象にインターネットで実施した。
社員は「空気を読んで」、管理職は「対応が発生するかもしれないから」
調査の結果、有給休暇を「取りづらい」と回答したのは49.7%。理由については、下記の項目が上位に入った。
1位「職場に休める空気がないから」(33.6%)
2位「自分が休むと同僚が多く働くことになるから」(22.9%)
3位「上司・同僚が有休休暇を取らないから」(22.3%)
4位「自分で仕事をコントロールできない業務だから」(21.1%)
5位「業務対応が発生するかもしれないから」(18.1%)
他にも「罪悪感を感じるから」(13.1%)、「評価が下がりそうだから」(8.5%)という不安から取れないという人もいた。
20代全体では「上司・同僚が有休を取らないから」が全世代の中で最も高く、32%となっている。さらに20代女性に限定すると、他の世代・性別より10~20ポイント以上高い42.9%となり、より周りを気にしていることが分かった。
管理職は「業務対応が発生するかもしれないから」(28.0%)が一番多く、仕事に対する責任感によって休むことが難しい状況がうかがえた。
また「勤務先の会社では有給休暇を取りやすくするために工夫している」と回答した人は、管理職で34.9%だったが、一般職は23.5%に留まった。両者には大きな認識差があるようだ。
「有休どんどん取って」と思う一方「SNS投稿にイラッとする」
「周囲の人が有給休暇を取ると何を感じるか」と聞くと、1位は「有給休暇を取れるならどんどん取った方がいい」(34.6%)と寛容な姿勢を示している。2位は「自分も有休を取りたい」(31.9%)だが、男性(27.8%)に対して女性(36.0%)が8.2ポイント高い結果となった。
また上司や部下、同僚の有休休暇取得に対してイライラすることを聞くと、1位は「イライラすることはない」(49.6%)。しかし2位は「繁忙期に堂々と休む」(24.2%)。一般職は21.7%に留まったのに対して、管理職は34.9%にのぼっている。
3位以降は「業務の引き継ぎをせずに休む」、「有給休暇中の社員のミスで自分が怒られる」と有休取得側の不手際を挙げる項目が続いたが、「申し訳そうな顔をしない」、「楽しそうな様子をSNSに投稿する」などという八つ当たり的なものもあった。
有給休暇に関して最も希望することを聞くと、1位は「有給休暇の買い取り」(45.3%)。2位「有給休暇取得率100%」(33.9%)、3位「有給休暇の日数増加」(20.8%)となり、働き方改革の一環として検討されている「有給休暇の日数増加」が「有休買い取り」「取得率100%」を下回った。