日本では依然として家事や育児の負担が女性に偏りがちだが、いくら我が子が可愛くても、子どもの世話を一人で長時間見ていれば心身ともに疲弊してしまう。
はてな匿名ダイアリーには7月29日、「土日のワンオペ育児がきつい」という投稿があった。投稿者は1歳の子どもを持ち、平日はフルタイムで働いている女性。夫の家事育児能力は高いと評価するものの、夫はブラック企業勤務で土日は仕事で家を空けることが多く、家にいるのは月に1日程度だという。そのため、投稿者はほとんどの土日に育児をして疲れ果て、
「子育ての業務量が辛いというよりも、孤独感が強い」
「最近『死にたいなぁ』と思うことが多い」
などと綴っており、精神的に限界に達している。
「子育ての業務量が辛いというよりも、孤独感が強い」
投稿者は、子どもは可愛いと思いながらも、土日に子どもと2人だけで長時間過ごす際にどうしていいかわからない。外出するにも子連れで遊びに出るのは負荷が大きいため消極的だ。苦しい心の内を誰かに相談したくても、「『可哀想なワンオペママ』と思われるのが嫌だ」という思いから言い出せないが実際は、
「いや、可哀想なワンオペママなんだけどね。ただただ独りだなー、と思う。子育ての業務量が辛いというよりも、孤独感が強い」
という心境だ。平日は仕事、土日は休めずにワンオペ育児というサイクルを繰り返すうちに悲観的になった投稿者は、「死にたい」と思うようになる。夫に相談すればいいことはわかっているが、頼りの夫は激務で体を壊しかけている。保育園に預けられなくなることを心配し、夫に仕事を辞めてもらうわけにはいかない。投稿者は、
「夫の会社に隕石がぶつかって炎上すればいいのになー」
と混乱した様子で結んだ。
「夫でしか埋められない枠がある。転職以外は考えられない」
はてなブックマークでは、「わかる。同じだった」「育児は常にワンオペなのがきついんだよなぁ」など、投稿者に同情を寄せる人が相次いでいる。また、
「これは辛いな。独身の友達、家に呼べないの?(中略)隠さないで弱音吐いてもいいと思うよ」
「もし余裕があるならベビーシッターなど雇って休憩して欲しい」
などのアドバイスも書き込まれている。投稿者はこのままの生活を続ければ、心身ともに潰れてしまう。「夫の会社に隕石が落ちれば」の言葉からも心理状態がうかがえる。
だがそれらも対症療法にすぎず、根本的な解決を目指すなら、夫の働き方を変える必要がある、という意見も多い。
「夫でしか埋められない枠があるので夫の転職以外何も言えない」
男性が育児参加しにくい環境も問題だろう。男性の2016年度の育児休業取得率は3.16%。女性の81.8%と大きな開きがあり、育児は女性に偏っている。こうした状況から、「ブラック企業は家庭も崩壊させる」という意見も出ていた。
投稿者は31日に追記を寄せ、「夫ともちょっと相談して、転職できないか考えてみるしかないかな、と思っています」と書いている。その文面は、最初よりも少し明るいように思えた。辛さは誰かに吐き出すことは大切だ。