WRC世界ラリー選手権第9戦フィンランドは7月30日、SS22~25が行われ、トヨタの若手ドライバー、エサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)が優勝。チームに第2戦スウェーデン以来の総合優勝をもたらした。またチームメイトのユホ・ハンニネン(トヨタ・ヤリスWRC)が総合3位表彰台を獲得している。
ラリー・フィンランドはシリーズ屈指の高速グラベル(未舗装路)イベントで、そのスピードの高さから”フィンランド・グランプリ”とも呼ばれる。また、起用しているドライバー/コドライバーがフィンランド出身で、同国に拠点を構えるトヨタにとってはホームイベントと言える1戦だ。
28日(金)に行われた12SS中8SSを制する圧倒的な速さで総合首位に浮上したラッピ。29日(土)は途中、チームメイトのヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)に総合首位の座を奪われたものの、そのラトバラがSS19でメカニカルトラブルによりデイリタイアしたことで、総合首位に返り咲いた。
競技3日目を終えた時点で49.1秒の大量リードを築いていたラッピは、最終日となる30日(日)はリスクを避けた走りでステージ優勝を飾ることはなかったものの首位を快走。
自身初のWRC優勝を手にすると同時に、18年ぶりにWRCへ復帰したトヨタに対し、今季2勝目をもたらした。また、5月18~21日に行われた第6戦ポルトガルからチームのレギュラードライバーを務めるラッピは、最上位クラス参戦から4戦目で初勝利を手にすることとなった。
総合2位はエルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC)が獲得し、総合3位にはハンニネンが入り、自身初のWRC初の表彰台を獲得。ハンニネンはSS24をエバンスと0.9秒差の総合2番手につけていたものの、最終SSS25で逆転を許す形となった。
前日、メカニカルトラブルがあったラトバラはマシンを修復し、競技最終日に復帰。この日行われた4SS中3SSを制して、総合21位でフィニッシュしている。