WRC世界ラリー選手権第9戦フィンランドは7月29日、SS14~21が行われ、トヨタのエサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)が総合首位をキープ。一方、ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)はSS19でクラッシュし、デイリタイアしている。
■Mスポーツ
●セバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)/リタイア
「残念ながら、競技に参加できない。すぐにクルマに乗りこまない方が、(コドライバーの)ジュリアン(・イングラシア)にとって安心だ」
「残念だけど、健康第一だから、彼にはできるだけ完全に回復してもらいたい。僕らふたりとも(第10戦)ドイツで反撃する気持ちは固まっている」
●オット・タナク(フォード・フィエスタWRC)/デイ3総合7番手
「今週末は地元フィンランド出身のドライバーたちが圧倒的だけど、その戦いに加わることができたと思う」
「昨日のタイムロスの後、(優勝する)チャンスは無くなったから、優勝争いをしていないときに、それ同等の自信を見いだすことは難しいよ」
「あまりリスクを取らないで、気分を上げていくことに努めてきた。とは言うものの、まだまともな1日だったから、このフィンランドの道を満喫したよ」
●エルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC)/デイ3総合4番手
「明日はエキサイティングな1日になるね。昨日は苦戦していたと言えるけど、今日は僕らにとってかなりポジティブな1日となった」
「すべてが良い方向に進んだようで、ほとんどのステージでのパフォーマンスに満足している」
「今日はいくらか僕ら好みのコンディションだった。また、いいマシンバランスを見つけることができたから、これまで足りなかった自信を取り戻せたよ」
■ヒュンダイ/ヒュンダイ・モータースポーツ
●ヘイデン・パッドン(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ3総合52番手
「今日のリタイアに関しては何もできることがなかった。見通しがきかない左コーナーを抜け、右コーナーに進んだら突然、フットボール大の岩がコース上にあるのを見つけたんだ。それを見た瞬間に、ダメージを受けるだろうということが分かった」
「僕たちは岩を避けることができず、サスペンションアームが壊れてしまった。本当に残念なのは、このラリーでの走行距離が少なくなってしまったことだ」
「日曜日に競技に戻り、今週末を良い調子で終えられるように努力するよ」
●ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ3総合6番手
「今日も僕たちにとって期待はずれの1日になってしまった。でも、気の毒だけど、ほかのドライバーもトラブルを抱えていたおかげで昨日から順位を少し上げることができた」
「セバスチャン(・オジエ)とのギャップを縮めるために、取れる限りたくさんのポイントを獲得する必要がある」
「午後の走行の方がマシンのパフォーマンスが良かったけれど、困難がなかったわけではない。ファイナルステージでは、道幅の狭いセクションで岩に当たり、ステアリングが曲がってしまった。そのせいで少し遅れをとってしまった」
「最終日にさらに順位を上げるためには、運にも頼らなければならないことは分かっている」
●ダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ3総合9番手
「今日のステージは素晴らしかった。こうしたステージをドライブできるのは名誉なことだね。オウニンポウヤでの2回の走行は信じられないほど良かった。まるで森の中のサーキットを走っているようだった」
「全体的に午後の走行の方が、よりグリップがあって調子が良かった。でもタイムが出せていないと、モチベーションを上げて走行を楽しむことが難しい。上の順位を争うほどのポジションにいなかったから、僕たちはただそれぞれのステージをこなしていくことに集中していた」
「競技への理想的な取り組み方ではないけれど、僕たちにはそれ以上できることがなかったんだ」
■シトロエン/シトロエン・レーシング
●クリス・ミーク(シトロエンC3 WRC)/デイ3総合8番手
「毎年同じ印象を抱くけど、オウニンポウヤは最高のラリーステージのひとつで、素晴らしい」
「午後はグリップレベルが良く、マシンの感触も良かったのでプッシュすることができた。途中のサービスパークでセットアップにかなり多くの変更を加えたんだけど、今後に活きる興味深い情報を得ることができた」
「ファイナルステージでは石に当たってタイヤがパンクしてしまった。プッシュし続けたかったけれど、タイヤが破裂してひどく深刻なダメージを受けたような外見になってしまった。見た目ほどひどくはなかったんだけどね」
●クレイグ・ブリーン(シトロエンC3 WRC)/デイ3総合5番手
「今日は良かったり悪かったりで、まさしくフィンランドの道のようだった。もう少し速く走れたはずの場所もあったと思うけど、午前中に選んだセットアップにトラブルがあったんだ」
「午後の方が調子が良く、よりグリップもあったけど、それでも完全ではなかった。表彰台ははるかかなたにあるように感じるけど、総合2番手との差はほんの30秒だ」
「明日、運に恵まれれば、順位を上げることができるかもしれない」
●カリッド-アル・カシミ(シトロエンC3 WRC)/デイ3総合17番手
「今日も厳しい1日だった。エンジニアと何度も作業したけど、それでもマシンは敏感なままで、超高速コースをドライブするのが大変だった。特にファイナルステージでは、大回りして溝に突っ込み、岩にあたるようなことが何度かあった。幸いダメージはそれほど大きくなかったので、レースを続けることができたよ」
■トヨタ/TOYOTA GAZOO Racing WRT
●ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ3 デイリタイア
「今朝は最初のステージからクルマのフィーリングが良く、楽しんでドライブしていた。オウニンポウヤのSSの2回目も、はじめは素晴らしい感触だったが、突然クルマが止まってしまい、我々は何もすることができなかった」
「信じられないような出来事だけど、これもモータースポーツの一部だ。我々のチームはまだ若いので、こういったことも起こりえますし、そこから学ぶことが大切になる」
「まずは原因を追及してきちんと直し、そして明日は再出走してパワーステージで最高の走りをしたいと思うよ」
●ユホ・ハンニネン (トヨタ・ヤリスWRC)/デイ3総合3番手
「午前中はとても調子が良く、うまく走ることができたけど、午後は簡単ではなかった。今日の最後のSSは終盤道幅がとても狭く、少し慎重に走りすぎてしまった。もっと果敢に行くべきだったね」
「とはいえ、僕たちは良い位置につけている。前後のライバルとのタイム差は少ないので、明日は総合2位に狙いを定めて戦うよ」
●エサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ3総合首位
「ラリーをリードする立場になり驚いているけど、ヤリ-マティ(・ラトバラ)のことを考えると複雑な気持ちだ。彼は素晴らしい走りをしていた。大きなリスクを負わない限り彼に追いつくことは不可能だったし、そのつもりもなかった」
「コース上で止まっているヤリ-マティを追い越す時に、少しだけ速度を緩めた。タイム差がある状態でラリーをリードした経験があるから、どのようにリードを保つべきか理解しているつもりだ。集中力を高め、気持ちをクリアにし、そして明日に備えて今晩はしっかりと睡眠をとろうと思うよ」