WRC世界ラリー選手権第9戦フィンランドは7月29日、SS14~21が行われ、トヨタのエサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)が総合首位をキープ。一方、ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)はSS19でクラッシュし、デイリタイアしている。
28日(金)のデイ2でワン・ツー体制を築いていたラッピとラトバラ。デイ3では序盤のSS14~15でラトバラがトップタイムをマークして、ラッピを交わして総合首位に浮上する。
トップに浮上したラトバラは徐々にギャップを広げ、SS18を終えた時点で総合2番手ラッピに対し、8.5秒差のギャップを築いた。
迎えたSS19は、シリーズを代表するオウニンポウヤでの戦い。このステージでラトバラのヤリスWRCは突如スローダウンしてストップ。車内映像では、ラトバラがステアリングを叩いて悔しがる場面が映し出された。
現時点でトヨタからトラブルの原因は明かされていないが、電気系トラブルとみられている。
「大きな失望を味わった。これまでのキャリアのなかでも屈指だ」とラトバラ。
「マシンのフィーリングも素晴らしく、ドライビングを楽しむことができていた。ただ、テクニカルトラブルが発生して、どうすることもできなかった」
「これがモータースポーツの難しいところだ」
ラトバラの脱落により、総合首位にはふたたびラッピが浮上。総合2番手以下には49.1秒もの大量リードを築いている。
総合2番手はプライベーターのティーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC)、総合3番手はユホ・ハンニネン(トヨタ・ヤリスWRC)。両者のギャップは4.3秒だ。
前日、激しいクラッシュがあり、コドライバーが体調不良を訴えていたセバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)は走行に復帰できず。大会リタイアとなっている。
WRC2クラスを戦う新井大輝(フォード・フィエスタR5)と勝田貴元(フォード・フィエスタR5)は新井が総合20番手/クラス5番手、勝田が総合49番手/クラス12番手につけている。
競技最終日の30日(日)はSS22~25の4SSで争われる。