7月29日現地時間14時、ハンガリーGP予選が行なわれた。依然としてハンガロリンクは晴天に恵まれ、降水確率は0%、気温26度、路面温度は57度まで上昇している。フェリペ・マッサはFP3に出走したものの金曜からウイルス性の体調不良が続いており、予選に向けてはリザーブドライバーのポール・ディ・レスタが急きょ起用されることになった。
ディ・レスタはシミュレーターに乗っているとは言え、2017年仕様のマシンをドライブするのはぶっつけ本番となる。
ニコ・ヒュルケンベルグは6戦連続使用前のイギリスGP後にギヤボックス交換を行なっており、5グリッド降格ペナルティが決まっている。
FP3で不調だったメルセデスAMG勢はQ1の開始直後から先陣を切ってコースイン。ソフトタイヤとのタイム差が大きいだけにQ1から全車がスーパーソフトを投入してきた。
最初のアタックでトップに立ったのはキミ・ライコネンで1分17秒382。しかし各車とも連続アタックでタイムを更新していき、最終的にセバスチャン・ベッテルが1分17秒244まで伸ばしてトップに立つ。マックス・フェルスタッペンは0.022秒差の2位まで浮上してきた。
マクラーレン・ホンダ勢はストフェル・バンド―ンが1.274秒落ちで7位、フェルナンド・アロンソは1.484秒落ちで9位。8位にはヒュルケンベルグが飛び込んで僅差の中団トップ争いを演じる。アロンソは1.151秒差までタイムを縮めるがヒュルケンベルグもタイムを伸ばして7位ヒュルケンベルグ、8位アロンソとなる。
中団の下位はフォース・インディアとウイリアムズ、ハースの争いとなり、ザウバー勢とウイリアムズ勢、そしてケビン・マグヌッセンがQ1敗退となった。ディレスタは11周の走行でランス・ストロールから0.766秒差までタイムを縮め、チームから賞賛を受けた。セルジオ・ペレスはマグヌッセンと1000分の1秒まで同タイムながら15位でQ2進出を果たした。
Q2のアタックに出て行ったハミルトンは「タイヤに少しバイブレーションがある」と報告するが、レーススタートセットを決めるタイムアタックにそのまま入っていく。Q2は通過したもののアタック後にも「大きなバイブレーションが出ている」と報告しており、決勝に向けて不安が残った。
Q2でも1回目のアタックでトップに立ったのはベッテルでタイムは1分16秒802まで短縮。2位にはフェルスタッペンがつけ、6番手にヒュルケンベルグが入ってマクラーレン勢は8位・9位に留まった。
残り3分で各車が2回目のアタックに向かい、フェラーリ勢、レッドブル勢、ヒュルケンベルグはピットで待機するが、タイヤのバイブレーション問題があったためかメルセデスAMG勢はコースイン。ハミルトンは1分16秒693で0.109秒ベッテルを上回ってトップに立った。
フォース・インディア勢、ダニール・クビアト、ロマン・グロージャンはルノーとマクラーレンからは0.3秒ほど差を付けられてQ2敗退。その集団の最上位カルロス・サインツJr.だけが辛うじて10位でQ3進出を果たしたかたちで、パーマーは僚友ヒュルケンベルグから0.7秒落ちのタイムしか記録できず11位でQ2敗退となってしまった。
Q3開始直後にコースインしたハミルトンはマシンバランスに不満を訴え、1回目のタイムアタックでターン4でコースオフしてしまったためアタックを断念してピットに戻る。
ここでもベッテルが他を圧倒する速さでトップに立ち、1分16秒276。ボッタスは0.355秒差で2位、フェルスタッペンは0.521秒差で3位、リカルドは0.600秒差で4位という順。中団はここでもヒュルケンベルグが最上位でアロンソが0.1秒差で続く。
残り3分でいよいよ各車が最後のアタックに出て行くが、またしてもハミルトンはタイヤのバイブレーションを訴える。ここでベッテルは自己ベストを更新できなかったもののメルセデスAMGが伸び悩んだためポールポジションを獲得、ライコネンも最終アタックで0.168秒差まで迫って2位を獲得した。
フェラーリは第6戦モナコGP以来の今季3回目のフロントロウ独占となる。メルセデスAMG勢は3位ボッタス、4位ハミルトン。レッドブル勢は5位フェルスタッペン、6位リカルドとチームごとに並び、7位には1,192秒差でヒュルケンベルグ、8位アロンソ1.273秒差、9位バンドーン1.618秒差、10位にサインツという結果になった。