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GOODSMILE RACING & TeamUKYO 2017スーパーGT第4戦SUGO レースレポート

2017年07月29日 21:02  AUTOSPORT web

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グッドスマイル 初音ミク AMG(C)Tony / CFM
2017年7月吉日

GOODSMILE RACING & TeamUKYO レースレポート 4

大荒れのSUGOはプロジェクト史上最高位の4位!

SUPER GT 2017 第4戦
会期:2017年7月22~23日
場所:スポーツランドSUGO
   (宮城県)
天候:雨~晴れ
動員:3万5870人(2日間)
予選:8位
決勝:4位

■7月22日(土)
まわりの速さに食らいつき予選は8番手に

 約2ヵ月の期間を経て、SUPER GTの折り返し地点、第4戦スポーツランドSUGOが開催された。SUGOと言えばGOODSMILE RACING & TeamUKYOにとっては最上位が5位という、あまり相性のいいとは言えないサーキット。しかし、シーズン後半に向けて上位に離されず1ポイントでも多く獲得して、食らいついていきたいところ。

 いつもは天候が荒れるSUGOだが、今回は金曜日から灼熱の気温。予選日も気温が高かった。そんな中、予選1回目は片岡選手がアタック。2周目に「1'20.148」を記録して3番手につけるも、コースオフした車両があり、赤旗中断となってしまう。予選再開後は「1'19.512」を出したものの、まわりのライバルたちの速さもあり、1回目は10番手で通過となった。

 2回目の予選は谷口選手が担当。片岡選手同様、2周目に「1'19.658」を出して暫定2位になるが直後にクラッシュで赤旗中断に。赤旗解除後はライバルのペースも上がっており、「1'19.411」とベストを更新したものの、最終的に8位となった。決勝は8番グリッドからのスタートとなる。

■7月23日(日)

天候やクラッシュ多発の荒れたレース
トラブルなく無事に走りきり4位!

 迎えた決勝日は前日までとは打って変わって朝から雨模様。時には強く、時には小雨になったりとまったく安定しない天候が続く。朝のウォームアップでは路面状況が悪かったためコースアウトするマシンもあり、赤旗も出たほどだった。

 昼まで降っていた雨も、グリッドに並ぶ頃には晴れており、場所によっては路面が乾いているほどだった。しかし、雨雲レーダーを見るとレース開始の14時30分くらいに、SUGOを雨雲が覆うという予報が出ており、グリッド上ではスリックでいくチーム、ウェットタイヤに履き替えるチームと、緊張感が漂っていた。なお、ミクAMGは最初スリックを履いていたが、グリッドウォークが終わる直前にウェットタイヤへと変更した。

 スタートドライバーは片岡選手。予報通りレース開始直後に雨が降ってきて、スリックを選んだチームは完全に勝負権を失った。片岡選手はスタート直後の混乱を制して1周目に2台をかわし、6位でホームストレートに戻ってきた。2周目に抜かれて7位に落ちるも3周目は抜き返し再び6位になったが……、4周目にはやくもクラッシュ車両があり、セーフティーカーが導入された。

 9周目にレースは再開され、11周目には5位に上がるも、13周目に同じAMG GT3の65号車(LEON CVSTOS AMG)に抜かれ再び6位に。その後、天候は大雨になり、3号車(B-MAX NDDP GT-R)とテールトゥーノーズのバトルとなる。25周目に3号車に仕掛け、オーバーテイクに成功したが接触してしまう。5位に順位を戻したものの、21番手スタートだった55号車(ARTA BMW M6 GT3)が急接近、31周目に抑えきれず先行を許してしまった。

 37周目にペースが落ちてきた25号車(VivaC 86 MC)をかわして5位になった直後、GT500のマシンがクラッシュしセーフティーカーランとなった。43周目、レースがリスタートされると同時にピットへ飛び込む。雨が止んできたこともあり、タイヤをスリックに交換。谷口選手へとドライバー交代し、コースに戻った直後、クラッシュが発生、3回目のセーフティーカーがコースに入った。

 48周目にセーフティーカーは解除されたが、タイミングが悪かったのか、1位と2位に1周遅れの3位になってしまう。とはいえ、このままいけば表彰台。SUGO初ポディウムを目指したが、59周目に速さを取り戻した25号車に追いつかれ、63周目にオーバーテイクされる。4位に落ちながらも、前を走る25号車とは一進一退の攻防を繰り広げたが、コンマ数秒差で追いつけず、そのままチェッカーを受けた。

 表彰台を逃したのは残念だったが、初音ミクGTプロジェクト史上SUGO最高位を獲得でき、シリーズランキングも同ポイントの3位という結果に終わった。次はスパ・フランコルシャン24時間耐久レース経由の、第5戦富士スピードウェイが8月5~6日に待っている。春の富士ではトップを走りながら2回のバーストに見舞われたが、夏の富士は再びトップを目指したい。

■チーム関係者コメント
安藝貴範 代表
 タラレバはあるかもしれないけど、上出来の順位じゃないでしょうか。マザーシャーシが速いと言われていましたし、天候によってはブリヂストンも来ると思われていた中、当初予定していたより上の順位でゴールできました。実際、その通りでしたしね。途中のセーフティーカーが入ったときに、あわよくば優勝を狙えたんですけど、立て続けにセーフティーカーが入るという珍しい状況が発生してしまい、周回遅れにされてしまいました。それを考えれば4位フィニッシュというのは悪くないですね。次戦富士もテストの結果が良かったので、期待できると思います。

片山右京 監督
 ちょっともったいなかったという部分もありますが、4位というのは悪くないですね。SUGOに来る前はもうちょっと悪い順位を想定してましたから。とくに雨が降ったら厳しいと思ってたら途中で止んでくれましたしね。ただ、3回目のセーフティーカーで65号車の後ろになっちゃったのが残念でした。あれで、周回遅れにされちゃいましたから。それでも被害を最小限に抑えられたのは、今後に繋がっていきそうです。

谷口信輝 選手
 レース自体はいつものSUGOって感じで荒れていましたね。うまくパズルのピースがハマれば優勝も狙えたんですけど、1秒の差で優勝を逃してしまって残念でした。ただ、いつも足下をすくわれるSUGOで4位になったのは不幸中の幸いだと思います。SUGOが終わった時点でチャンピオンシップ3位の位置にいれて本当によかったです。

片岡龍也 選手
 セーフティーカーで得したのか損したのかもわからなかったですね。非常に混乱したレースの中、優勝の可能性もあったし、チャンピオンシップを考えれば悪くない結果でした。相性の悪いSUGOで4位というのも、今後に向けて流れを変えられたと思うので、次戦富士もこの勢いで頑張ります!