クラッシュを喫したGOODSMILE RACING & Team UKYOのメルセデス ブランパンGTシリーズ/インターコンチネンタルGTチャレンジの一戦として開催されるトタル・スパ24時間に参戦しているGOODSMILE RACING & Team UKYOは、7月27日に行われたクオリファイのなかでクラッシュを喫してしまったが、チームは参戦を継続することになった。
初音ミクGTプロジェクトの活動10年めを記念したGOODSMILE RACING & Team UKYOのスパ24時間挑戦は、レースウイークの走行初日に波乱の展開となった。チームはフリープラクティス、そしてプレクオリファイとセットアップを進め、現地時間20時10分からのクオリファイに臨んでいた。
しかし、小林可夢偉がドライブしていた00号車メルセデスベンツAMG GT3は、オールージュで左リヤのサスペンションが破損し、突如姿勢を乱しクラッシュ。幸い可夢偉に怪我はなかったが、マシンはリヤエンドを大きく破損してしまった。
「ショックです。パフォーマンス的にはちょっと足りなかったかも知れないですけど、まさかこうなるとは思っていなかったので。しかも、それほど予選を重視していたわけではないですから。(アクシデントの時は)突然うしろのグリップがなくなったんですけど、すごく変な感じでなくなったんです」と可夢偉。
チームによればマシンのダメージは深刻で、フレームにダメージが及んでいる状況。「決勝までに走れるようにすることは不可能」な状況となってしまったが、AMGと主催者の協力のもと、ドイツから別のAMG GT3を輸送。「左のドアだけ」が元のAMG GT3から移植され決勝レースに出場することになった。
本来であればシャシー変更やエンジン変更は禁止されているが、レースを運営するSROモータースポーツ・グループからも協力を得た特別措置での出走となる。片岡龍也によればすでにマシンも到着しており、現地時間28日の18時45分からのウォームアップでも走行する予定だという。ただ、日の丸に桜をあしらったスペシャルカラーは、左のドアに残っただけとなっている。
まさに波瀾万丈のスパ24時間挑戦となっているGOODSMILE RACING & Team UKYOだが、そこはファンの熱い支援で成り立っているチーム。広報ブログ(http://ameblo.jp/stgt)上で現況を伝えつつ、「この一連の対応に当初予定していた予算を大幅に超過する費用が発生してしまいました」と、新たにスパ24時間応援個人スポンサーコース『SPA緊急支援! オールージュをやっつけろコース』の募集を開始している。
テストデーからなかなか思うような速さをみせられなかった“桜ミク”号だが、ふたたびチェッカーを受けるべく、新たな個体で走り出した。