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鈴鹿8耐3連覇へ自信。ヤマハ吉川監督「いい形でチームはまとまっている」

2017年07月28日 23:22  AUTOSPORT web

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暫定ポールを獲得したヤマハ・ファクトリー・レーシング・チーム
7月28日、鈴鹿サーキットで行われた鈴鹿8時間耐久ロードレースの公式予選で、暫定ポールポジションを獲得したヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームが予選を振り返り、29日のトップ10トライアルと30日の決勝レースに向けた意気込みを語った。

 ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームは28日に行われた公式予選で、中須賀克行、アレックス・ロウズ、マイケル・ファン・デル・マークの3人の平均タイム、2分7秒116をマーク。トップで29日のトップ10トライアル進出を決めている。

 公式予選1回目でアタック1周目から2分6秒779のトップタイムを叩き出した中須賀は、明日のトップ10トライアルに向けこう語った。

「明日はチームのベストタイムを出したアレックスが最終走者です。2016年は僕が最終走者でしたが、緊張してタイムが出せませんでした。今回はプレッシャーのない出走順ですから、ぜひともいいタイムを出したいですね」と、トップ10トライアルは中須賀、ロウズで走行することを示唆。

 決勝レースに向けては「天候次第で作戦が変わってくる」と中須賀は言う。2017年の8耐ウイークは28日までのところ、快晴と真夏の猛烈な暑さはお預け状態。鈴鹿8耐らしくない天候が続いている。

「ただ、マシンは3年目なので信頼性が高いですし、ブリヂストンタイヤの16.5インチも実績があるので心配はしていません。決勝がたとえ雨だったとしても、事前テストでウエットコンディションを走っていますから大丈夫です」

 そして、ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームの中でも最速タイム2分6秒405を叩き出したのが、2016年に続く鈴鹿8耐参戦となった、ロウズだ。

「いい結果が残せて満足しているよ。ただ、もちろん予選でトップタイムをマークできたことはうれしいけれど、自分としてはあくまでも決勝でコンスタントに走ることに照準を合わせているんだ」とロウズ。

「YZF-R1は調子がよくて何の問題もないし、チームの雰囲気も最高! ライダーは3人とも速いペースで走れているから、いいレースができるだろう」と決勝レースへの意気込みを語った。

 マイケル・ファン・デル・マークは「今日の予選ではチームメイトのアレックスと中須賀サンがすばらしい走りをしてくれた」とチームメイトへの感謝を表した。

 ファン・デル・マークは公式予選1回目で2分8秒164をマークし3番手、2回目のセッションも2分8秒台で2番手となっている。

「残念ながらバックマーカーがたくさんいて、僕はいいタイムを出すことができなかった。でも、YZF-R1のコンディションもいいし、クリアラップさえ取れればもっとタイムを縮められただろう」

「でも、これが耐久レースだからね。ユーズドタイヤでコンスタントに走ることができたから、決勝に向けていいセッションになったよ」

 吉川和多留監督は、2年連続トップタイムでトップ10トライアルに進むことができたこの日の結果について、こう語る。

「公式予選1回目では、中須賀選手とアレックス選手には前後にニュータイヤを装着してもらい、マイケル選手にはユーズドタイヤで走ってもらいました。マイケル選手は、本来は2分7秒台を記録できるライダーなので2分8秒台に満足はしていないと思いますが、チームのためと納得してもらっています」

 中須賀、ロウズが2分6秒台だったのに対し、ファン・デル・マークが2分8秒164のタイムにとどまったのにはそういうわけがあったのだ。

 さらに、1回目のタイムを上回ることがなかった2回目のセッションに関しては、最終的なマシンチェックを行ったのだといい、「問題なく公式予選を終了できました」と吉川監督。

「昨年は、攻めの姿勢を打ち出していたアレックス選手も、今年は自ら、『耐久レースだから、落ち着いて安全に行こう』と言ってくれるほどで、いい形でチームはまとまっています」

 3連覇に向け、いい形で予選を終えたヤマハ・ファクトリー・レーシング・チーム。まずは明日のトップ10トライアルでのポールポジション獲得をターゲットに、盤石の体制で臨む。