鈴鹿8時間耐久ロードレースの公式予選が7月28日に鈴鹿サーキットで行われ、ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームがトップに立った。
公式予選はブルー、イエロー、レッドの腕章をつけたライダーが、20分ずつ2回に分けてのタイムアタック。今大会は各ライダーのベストタイムを平均し、トップ10トライアルの進出チームと11番手以下の予選順位が決められる。
最初にアタックが開始されたライダーブルーのセッション1回目。ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームの中須賀克行が1周目で2分6秒779をマークする。
その直後に発生した200Rの転倒により、セッションは赤旗中断。このときタイムアタックに入っていたMuSASHi RT HARC-PRO.ホンダの高橋巧は2分6秒610をマークしたものの、赤旗後の記録だったためこのタイムは抹消された。
セッションはほどなくして再開されたが中須賀が記録した2分6秒台をマークするライダーは現れず、ブルーライダーの公式予選1回目は中須賀が制した。
ライダーイエローの公式予選1回目のセッションでも、中須賀のチームメイト、ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームのアレックス・ロウズがアタック1周目で2分6秒405をマーク。リーダーボードのトップに立つ。
しかし、セッション8分を過ぎたあたりで再び転倒があり、赤旗中断。セッションはすぐに再開されたが、残り時間10秒でまたしても転倒、赤旗となり、同時にここでチェッカー。このセッションでもヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームが唯一2分6秒台を記録した。
ライダーレッドの公式予選1回目でも、開始早々にホンダ鈴鹿レーシングチームの安田毅史がS字で転倒。赤旗中断となる。
中断から約7分後にセッションが再開されると、ヨシムラ・スズキMOTULレーシングの津田拓也が2分6秒929をマーク。トップに躍り出ると、1番手の座をキープしたままセッションが進む。
セッション中盤、F.C.C.TSRホンダのジョシュ・フックが転倒。フックはマシンをすぐに起こしてコースに復帰したため中断されることなく続行されたが、ここでもチェッカー直前に転倒車によって赤旗が提示され、セッションは終了。ライダーレッドの公式予選1回目は、津田がトップで終わった。
15時10分から行われた公式予選2回目のアタックは、朝のぐずついた天候から一転。青空が広がってたっぷりの日差しがコース上に降り注ぎ、路面温度も上昇した。
公式予選2回目のセッションはライダーブルーのセッション序盤で赤旗中断があったものの、ほかは大きなトラブルもなく進んだ。
各セッションのトップタイムは、ライダーブルーがMuSASHi RT HARC-PRO.ホンダの高橋巧で2分8秒306、ライダーイエローが同チームのジャック・ミラーで2分7秒586、さらにライダーレッドでも同チームの中上貴晶で2分7秒522。しかし、いずれも公式予選1回目で記録された各セッションのトップタイムを更新することはできなかった。
■暫定ポールポジションはヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームが獲得
この結果を受けて公式予選1回目と2回目で記録した各ライダーのベストタイムを平均し、ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームが暫定ポールポジションを獲得。
2番手にはヨシムラ・スズキMOTULレーシング、3番手にはMuSASHi RT HARC-PRO.ホンダ、4番手にはカワサキ・チームグリーンが続き、日本のバイクメーカー4社が連なった。
5番手に入ったF.C.C.TSRホンダまでが平均タイム2分7秒台。ここにYARTヤマハ、チームカガヤマ、モリワキMOTULレーシング、ホンダ鈴鹿レーシングチーム、SatuHATI.ホンダ・チームアジアの5チームを加えた10チームが、29日に行われるトップ10トライアルへの進出を決めた。
決勝レースのポールポジションをかけた争いは、15時30分からスタートする。