7月28日に発表されたポルシェの2017年限りでのWEC活動終了について、ともにWECのLMP1クラスを争っているトヨタ自動車の豊田章男社長からコメントが発表された。
アウディの活動終了に伴い、2017年のLMP1はトヨタとポルシェが一騎打ちを展開。第1戦シルバーストン、第2戦スパ・フランコルシャンではトヨタが優勝、続く第3戦ル・マン24時間、第4戦ニュルブルクリンクではポルシェが勝利を挙げるなど、激戦が繰り広げられている。
また、ル・マン24時間初優勝の果たせずにいるトヨタにとって、ル・マンを通算19回制しているポルシェは、打ち倒さなければならない“巨人”でもある。
そんなポルシェのLMP1活動終了に伴い、豊田社長がコメントを発表した。コメントの内容は以下のとおりだ。
「ポルシェがWECでの活動を終了すると聞いて、とても残念に思っています」
「2016年のル・マン24時間では、お互いに勝利を目指して激しいバトルを演じ、その結果、ポルシェはトヨタを『ライバル』として認めてくれました」
「2017年のWECでは、ポルシェに挑戦し、彼らを上回ることもできています。この戦いに全力で挑み、こういった経験を通して、新たなテクノロジーやスキルに気付くことができています」
「また、今年のル・マンでは、(ポルシェAG会長の)ヴォルフガング・ポルシェ博士とお会いする機会にも恵まれました。彼は私たちと同様に、モータースポーツと市販車を結びつけることに注力していました。自動車メーカーとして、これだけ長い間、この取り組みを行っていることは本当に尊敬に値することです」
「来年から同じ舞台で、こういった素晴らしい企業に、自分たちの技術で挑めなくなることは残念で仕方ありません。しかし、勝負はまだ終わっていません。2017年シーズン残り5戦では全力で戦いに挑みます。チームとファンの心に残るような素晴らしいバトルを披露したいと思います」
「ポルシェには感謝していますが、お礼の言葉を述べるのはシーズンが終わってからにしたいと思います。その時、どちらがどちらを讃えることになるでしょうか。ともに戦いながら、バトルの瞬間を楽しみましょう」
「ポルシェの皆さん、またサーキットでお会いしましょう!」