7月28日現地時間10時、ハンガリーGPのFP1が行なわれた。朝から強い陽射しが降り注ぎ、気温は22度、路面温度は27度と絶好のコンディション。空力性能が問われるサーキットだけにアップデートを持ち込んでいるチームも少なくなく、FP1では開始直後の40分タイヤを使ってフロービズや気流センサーで空力データ収集を進める場面も多く見られた。
路面コンディションが良くないため、各車はインストレーションチェックを終えるとしばらくはガレージに留まり待機。19分が過ぎたところでようやくジョリオン・パーマーを皮切りにフェルナンド・アロンソやバルテリ・ボッタスなどもコースインし各車が走行を開始した。多くのマシンがスーパーソフトで走行、ダニエル・リカルド、カルロス・サインツJr.など4台のみがソフトタイヤで走る。
その矢先の10時22分、ターン2のエイペックスでリヤが流れてバンドールンがスピン。「途中でエンジンが止まったようだ」と訴え一時的にギヤがスタックしてしまうが、問題なく走行を再開した。
10時24分にはグロージャンがターン9でスピンオフして後ろ向きにバリアに接触し「リヤが何かおかしい、ルーズだ」とピットに戻る。10時29分にはベッテルもターン9のエイペックスでリヤを失ってスピンするなど、路面はかなりスリッパリーなコンディションであることが覗える。
10時32分にはケビン・マグヌッセンに変わってハースをドライブするアントニオ・ジョビナッツィがターン11でバランスを崩し、横向きにコースオフしてサイドからバリアにクラッシュ。これでセッションは赤旗中断となった。セッションは10時39分に再開となり、FP1の序盤40分だけ使用できるタイヤはここからさらに7分間の使用が許されることになった。
10時55分にはターン1でサインツが右フロントを大きくロックさせ「アンダーステアが酷い」と訴えるなど、路面コンディションはなかなか良くなってこない。サーキットの各所で不安定なマシンにバランスを崩したりステアリング修正を加える場面が見られた。
そんな中でタイムシートの上位につけたのはメルセデスAMG勢で、3番手リカルド、4番手ライコネンには1秒近い大きな差を付ける。しかし残り30分を切ったところでリカルドがトップタイムを記録し、さらにタイムを縮めていく。マクラーレン・ホンダ勢はレッドブルから1.5秒遅れながら6番手を争う位置に付け、ルノー勢もほぼ同等の速さを見せる。
セッション終盤には上位勢がレースペースを想定した走行を行なうが、ここではメルセデスAMGがレッドブルより0.4秒ほど速いペースで周回を重ねる。
残り1分でパーマーがターン4でワイドになり、今年から追加されたターン4出口のダブル縁石を乗り越えてコースに戻る際にフロントウイングが接地して壊れ、右フロントタイヤもパンク。デブリが多く飛び散ったためセッションはここで赤旗終了となった。
セッションはリカルドが1分18秒486でトップ、2位にライコネン、3位ハミルトンと続き、マクラーレン・ホンダ勢は最終的に3強チームに次ぐ7位・8位でセッションを終えたがトップから1.5秒差は変わっていない。