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F1ハンガリーGP木曜会見:ポルシェのWEC撤退発表で“3冠”を狙うアロンソに暗雲?

2017年07月28日 15:22  AUTOSPORT web

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F1ハンガリーGP木曜会見:フェルナンド・アロンソとセバスチャン・ベッテル
第11戦ハンガリーGPの木曜FIA会見は、第1部に4人、第2部に4人という大所帯でのスタイル。話題も豊富とあって大勢のメディアが集まり、ただでさえ狭い会見場が超満員でサウナのような暑さになってしまいました。 

 まずは“ハロ”に対する意見やイギリスGPでのタイヤトラブルに関する話題が一通り投げかけられ、堅いテーマゆえに第1部に集まった4名もマジメな表情で受け答えをしていたものの、次第に中央のセバスチャン・ベッテルとフェルナンド・アロンソは私語が増えていき、2人で話をしたり、アロンソが語っている間はベッテルが隣のニコ・ヒュルケンベルグと楽しそうに談笑したりといった場面も。

 折しもメルセデスAMGのDTM撤退とフォーミュラE参戦発表、そしてポルシェのWEC撤退が立て続けに発表されたばかりとあって、ル・マン24時間ウィナーのヒュルケンベルグ、そしてインディ500にも参戦し世界三大レースの“3冠”を狙っているアロンソが同席していることもあってフロアからはその質問が。

 4人が顔を見合わせて返答に躊躇し、アロンソに何やら声を掛けられたマーカス・エリクソンは「僕は関係ないし」と苦笑い。

 回答を要求されたのはやはり、ポルシェでル・マン24時間を制したヒュルケンベルグでした。

「もちろんポルシェがWECを去るのは残念なことだよ。しかし復帰から4年間で3年連続制覇して、ミッションは完了したとも言えると思う。おそらく新しいチャレンジを見据えているんだろう」とヒュルケンベルグは優等生的なコメントに徹しました。


 しかし、ポルシェがいなくなって3冠はさらに難しくなったのでしょうかという質問には、ベッテルがタイトル争いについて聞かれて答えている間ずっと退屈そうにミネラルウォーターのペットボトルをもてあそんでいたアロンソが答えます。

「今日発表したの? 知らなかった。でもまだチャンスはあると思う。(ポルシェがいなくても)もうひとつのマニュファクチャラーでル・マン24時間を制することはできないわけじゃないし、実際のところトヨタが来年の最有力優勝候補なわけだからね。それにインディ500には何の影響もない、ポルシェは参戦していなかったんだからね」

 マクラーレン・ホンダの残留か移籍かと注目が集まるアロンソですが、まさかのトヨタ移籍? ル・マンをトヨタで制し、インディ500をホンダで制し、モナコはルノーで優勝。三大レースを3メーカーで制するとなれば、それはそれでまさかの展開ということになります。

 なお、メルセデスAMGが参戦するフォーミュラEについては、F1ドライバーたちははっきりとは言わないものの、興味なさそうな様子です。

「フォーミュラEにはあんまりこれといった意見はないよ、実車を見たことがないからね。あんまり興味を持っていないんだ。だからあれこれ言うことは難しい。世界各国の大都市で開催していて、とても良いかたちで選手権を盛り上げていると思う。だから敬意は表するしいつか僕も興味がでてくるかもしれないけど、でも今は特になんとも思っていよ」(アロンソ)

「成長していることは間違いないけど、僕も実際に見に行ったことはないしドライブしたこともないから、なんとも言えない。あと数年でどうなるかだね」(ヒュルケンベルグ)

 会見開始から30分が過ぎ、記者からの質問がヒュルケンベルグへのものだったと分かった瞬間、アロンソは会見が続いているにもかかわらずさっさとヘッドセットを外して帰り支度。

 実際には外に出て第2部と入れ替わりでTVインタビューがあるのですが、実はフォーミュラEにも木曜会見にも興味がなかった? 2018年のアロンソのWECトヨタ入り、ない話ではないのかもしれませんね。