トップへ

FIA「実際の“ハロ”はもっと見映えがいいものになる」。チーム独自のフェアリング装着が許可

2017年07月28日 13:52  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

2016年メキシコGPで走行した、“ハロ”を装着したウイリアムズFW38
FIAが2018年にF1に導入する予定のコクピット保護デバイス“ハロ”について追加説明を行った。デザインが美しくないとの意見が多いなか、FIAは各チームが多少デザインをモディファイすることができるため、昨年テストで使用されたものよりは美しい形状になるはずだと述べている。

 イギリスGPのFP1でセバスチャン・ベッテルが“シールド”の初テストを行った後、FIAは昨年テストを重ねた“ハロ”を来年導入することを決めた。

 ハロについてはデザインの面でネガティブな反応が多くみられるが、ハンガリーGP前の木曜、FIAのF1レースディレクター、チャーリー・ホワイティングがメディアに対し、ハロについて改めて説明した。

 昨年テストに使用されたものはプロトタイプに過ぎず、2018年に実際に導入される際には、チームは標準パーツとしてのハロに制限範囲内で独自のデザインを加えることが許されるということで、見た目は向上するはずだとホワイティングは述べている。


「私の記憶では、我々がこれまで目にしてきたハロは、ひとつを除いてすべてが未加工のものだ」とホワイティングはメディアに対して説明した。

「チームがどのようなデザインを選ぶかを待つべきだろう。空力的理由だけを考えても、彼らは新たな自由を与えられればそれを利用するだろうことは間違いないからだ」

「(実際のハロは)もっと見た目がいいものになるはずだ。チームは、ひとつのサプライヤーが供給する標準化されたハロを使用しなければならない。しかし上部周辺にメイン構造でないフェアリングを使用することは許可する。メイン構造から20mm以内であれば可能だ」

「全体的な幅の制限、コクピット開口部への進入がどの程度許されるかの制限は設けられるだろう。しかし20mmというのはかなりの範囲なので、チームはそれを使って何かをすることができる」

「そうすることを決めた最大の理由は、エアボックスなどの空力面の変化に対応する余地をチームに与えるためだ。空気の流れの方向転換を行うことをチームは望んでいた」

 ファンは実際導入されるハロを見れば、今とは異なる印象を持つはずだとホワイティングは考えている。

「今までチームはハロの見た目をもう少し良くする可能性を最大限に研究してこなかったのだということが、(新たなハロを見れば)分かるはずだ」

「これまで見てきたのは基本のデザインだけだ。ウイリアムズはマシンと同じホワイトのハロを使用した。あれは他よりかなり見た目がよかったと誰もが思ったのではないだろうか」

「私個人の考えでは、ファンはいずれは慣れると思う。今は少し反発があるが、今後は、全く異なるデザインが出てくる。だから今思っているほど悪くはならないと考えている」