ザウバーF1チームは、2018年からのホンダとのパワーユニット供給に関するプランをキャンセルしたことに関し、将来を考慮し戦略的理由で決断を下したと述べた。
今年4月30日、ザウバーとホンダは、2018年からのパワーユニット供給について提携関係を結ぶことが決定したと発表した。しかし交渉を行ったザウバーチーム代表モニシャ・カルテンボーンが6月に退任。7月17日付けでザウバー・モータースポーツAGのマネジングディレクターおよびCEO、ザウバーF1のチーム代表の座にフレデリック・バスールが就任することが発表された。
それ以来、ザウバーがホンダとの契約を見直す可能性がささやかれるようになり、バスール自身、ホンダの件は代表の座に就き次第、早急に対処すべき最優先事項となると述べていた。
今月24日には、ハンガリーGP後のF1合同テストでザウバーがホンダ育成ドライバー、松下信治を走らせることを発表したものの、27日になって、ホンダとの来季提携を白紙に戻すことが、ザウバー、ホンダの両者から正式に発表された。
ホンダは「先方の運営体制の変化などに伴い、互いの目指す方向性に相違が生じたため、双方合意の上でパートナーシップ計画の解消を決定」したと説明した。
ザウバーは「ホンダとの間の技術パートナーシップが2018年にスタートする予定だったが、これはもはや実施されない」との声明を発表、代表バスールのコメントを以下のように伝えた。
「現段階でホンダとの予定されていたコラボレーションを中止しなければならないことは誠に残念なことである」とバスール。
「しかしながら、ザウバーF1チームの将来を考慮した上で、最善の意図を持ち、戦略的な理由でこの決定が下された」
「ホンダの協力に感謝し、彼らのF1での今後の成功を祈りたい」
現在、1年落ちのフェラーリ製パワーユニットを搭載しているザウバーは、来年のエンジンパートナーについては「近いうちに発表する」と述べている。