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竹内涼真、有村架純から高畑充希に心変わり? 『ひよっこ』『過保護のカホコ』恋模様を比較

2017年07月27日 12:22  リアルサウンド

リアルサウンド

 『過保護のカホコ』(日本テレビ系)と『ひよっこ』(NHK総合)、両ドラマを観ている視聴者にとって、今週は気持ちの浮き沈みが激しい、どぎまぎさせられる週である。


(参考:竹内涼真がフィーバー中!? 『過保護のカホコ』『ひよっこ』で見せた、真逆の恋人像


 『過保護のカホコ』では、カホコ(高畑充希)に辛辣な態度を取りつつも、着実に社会人へと更生していく麦野初として。『ひよっこ』ではヒロイン、みね子(有村架純)の恋人として、視聴者も呆れるほどのラブラブっぷりを披露した島谷を演じているのが、竹内涼真だ。


 誠実で優しく、不器用で鈍感な部分も愛らしく見えてくる島谷。第15週「恋、しちゃったのよ」、第16週「アイアイ傘とノック」と、2週間に渡って朝から視聴者にキュンキュンを巻き起こしてきた2人の初々しい恋は、第17週「運命のひと」で終わりを迎えた。実家の経営難から縁談を勧められた島谷は、親との縁を切り、みね子を選んだ。父親の実(沢村一樹)が行方不明になり、出稼ぎに上京してきたみね子。島谷の親不孝な行為を、みね子は許せなかった。長い沈黙が2人に自然と別れを告げる。「ありがとう、素敵な人。好きになれてよかった」。島谷の深い、深い礼は、みね子への感謝の思いと、言葉通りの島谷の誠意が見える。プロポーズのために婚約指輪を忍ばせていたこと、そしてその日はみね子が20歳の誕生日を迎える夜であったことが何とも切ないーー。


 そんな放送の2日後。みね子と島谷の恋の結末を見計らったかのように、『過保護のカホコ』でカホコと麦野は急接近する。竹内涼真が演じる、島谷と麦野は両極端なキャラクターであり、『過保護のカホコ』の第1話ではそのギャップと彼の演技力の底知れなさに驚いた。夢に麦野が出てくるほどに、頭のなかが彼でいっぱいになるカホコ。大人らしい服を買い、お弁当の作り方を教わり、お得意のインターネットで身につけた知識で、距離感を縮め、下の名前で彼を呼び、会話に「好き」をインサートし、さりげないボディタッチを図る(恋の始めを見ると、何日か前に、ニコニコ顔で働くみね子がオーダーを取っていた姿が脳裏をかすめる……)。


 彼女の想いはそのままヒートアップ。泉(黒木瞳)に、彼をけなされ感情を爆発させたカホコは「黙れ! 黙れ! これ以上、カホコの邪魔をするな!」と母親に初めて逆らい、親を怒鳴りつける。ハートの境界線で区切られた“小さな王国”を抜け出し、カホコは麦野の元へ。もう彼女を止めるものはいない。「カホコが好きなのは、(麦野)初くんなの」。彼への溢れる思いをぶつけたカホコは、そのまま走って家路へ。結果は次週に持ち越しというわけだが、ゆっくりと時間をかけて恋を育んでいった『ひよっこ』に対して、『過保護のカホコ』の恋愛は何ともぶっ飛んでいる。アグレッシブなカホコもカホコだが、純粋過ぎる彼女のアプローチに「もしかして、俺のことが好きなわけ?」と聞いておきながら、「バカだな! 冗談だよ! お前と俺が付き合っても、あうわけないだろうが!」と思わせぶりな態度を取る麦野もなかなかにあざとい。


 儚く散ってしまったみね子と島谷の恋。一方で、始まったカホコと麦野の恋愛模様。二つの作品を見比べながら、その恋愛のギャップを楽しむのも一つだろう。


(渡辺彰浩)