ルノーのニコ・ヒュルケンベルグは、新スペックのF1マシンのステアリングを握ったロバート・クビカの能力をテストするには、ハンガロリンクは完璧なサーキットだと考えている。
バレンシア、ポール・リカールでのテストでV8エンジン搭載の2012年型ロータス『E20』を走らせ、クビカは衝撃的な復活劇を見せた。これに続き、ルノーは来週ハンガリーで行われる2日間の合同テストで、現行マシン『R.S.17』でのフルスケール走行のチャンスをクビカに与えた。
ハンガロリンクは曲がりくねったコースであり、高いスキルが要求される。これがクビカにとっての課題となり、彼本来の実力が明確に評価されることになるだろうとヒュルケンベルグは考える。ヒュルケンベルグはドイツの自動車専門誌Auto Motor und Sportに対し、以下のように語った。
「ハンガロリンクは最も骨が折れるサーキットのひとつなんだ。リラックスできるストレートがひとつしかないからね」
「レースウィーク後はコース上にたくさんのラバーが残っている。つまり最大限のグリップがあるということなんだ。このテストを乗り越えられるドライバーなら、グランプリでもドライブできるよ」
ドイツのBuild紙は、ハンガリーで強い印象を与えるであろうクビカを「8月27日のベルギーGPにおいて、不調に悩むジョリオン・パーマーと交代させる」という“秘密の計画”がルノーにあると示唆している。
ルノーのマネージングディレクターであるシリル・アビテブールは、2018年シーズンに関しては、クビカがドライバー候補になり得ることを認めている。しかし今回のテストでクビカとチームは両者とも、同時に大きな一歩を踏み出すことになる。
アビテブールは「クビカが復帰できると言うにはまだ早すぎるが、その考えは我々の脳裏にある。ただし、検討することがまだ多くある。彼はチューンダウンしたエンジンとデモタイヤで、旧型のマシンをドライブしただけだ。レースのストレスはともなっていない」と述べた。